2020 Fiscal Year Annual Research Report
Gelatin hydrogels with eicosapentaenoic acid can prevent osteoarthritis progression in vivo in a mouse model
Project/Area Number |
18K09105
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 申也 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20437487)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 知之 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (50546588)
橋本 慎吾 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (20457089)
高山 孝治 神戸大学, 医学部附属病院, 医学研究員 (80546490)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | EPA / ゼラチンハイドロゲル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度追加した研究結果として以下の項目がある。 EPA含有ゼラチンハイドロゲルの徐放化試験では、約4週間程度で生体内においてEPAが完全に徐放されていることが確認できた。 ウェスタンブロットで時間の異なるIL-1β刺激に対する、p-IKKα/βの発現については、IL-1β刺激を15分行った際に、最もp-IKKα/βの発現を認めた。そこで最もp-IKKα/βの発現が増強した、IL-1βを15分刺激したNHACにEPAの共培養の有無でp-IKKα/βの発現を確認したところ、EPAの共培養を行った群でp-IKKα/βの発現が有意に抑制された。また、IL-1βを24時間刺激したNHACにEPAの共培養の有無、さらには濃度の異なるEPAでの共培養を行った際のMMP-13の発現を確認したところ、EPAの濃度依存性にMMP-13の発現が抑制された。以上のことより昨年度までの結果を総合するとEPA含有ゼラチンハイドロゲルは約4週間にわたりEPAの徐放を認め、関節内単回注射群と比較し、より効果的に変形性関節症の進行を予防したと考えられた。EPAの変形性関節症進行抑制の機序については、炎症のメカニズムとしてIL-1βの発現がNF-κB経路を活性化させ、MMP-3、MMP-13といったサイトカインを放出し、その結果として関節破壊が起こると考えられる。EPAはIL-1βの発現を抑制することで、NF-κB経路の活性化を抑制し、結果として関節破壊を抑制していると考えられた。変形性関節症の予防・治療に有効であるとされるEPAについて、ゼラチンハイドロゲルを作成・使用することで、変形性関節症進行のより高い抑制効果を得られる可能性が示唆され、これらのことを誌上報告した。
|
Research Products
(2 results)