2019 Fiscal Year Research-status Report
morphological analysis of hip dysplasia focusing on pelvic deformity
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18K09109
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
藤井 政徳 九州大学, 大学病院, 助教 (00805351)
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2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 寛骨臼形成不全 / 骨盤形態 / 骨盤傾斜 / 有限要素法 / 骨盤骨切り術 / 骨頭被覆 / 股関節応力 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は前年度から継続して、本研究課題の４つのテーマの一つである、姿勢に伴う矢状面骨盤アライメントの変化が寛骨臼の開口方向・骨頭被覆といった股関節形態や股関節応力に与える影響について、骨盤CTを用いた三次元的骨形態学的解析、また有限要素法を用いた生体力学的解析を進めた。骨形態については、臥位/立位骨盤X線と骨盤CT-DICOMデータを用いて、患者固有の骨盤傾斜を再現した上での３次元的骨形態評価を確立した。その結果、姿勢に伴う骨盤傾斜が寛骨臼の開口方向・骨頭被覆に与える影響を明らかにし、英文雑誌に報告した。有限要素法を用いた生体力学的解析では、骨盤が後傾するとともに、正常股関節、股関節形成不全ともに接触面積は減少し、最大接触圧力は上昇しすることを見出した。つまり、臥位から立位で骨盤が大きく後傾する症例では、臥位から立位で寛骨臼の前方開角は増大し、前上方の骨頭被覆が減少する結果、接触面積は減少し、最大接触圧力は上昇することが示唆され、寛骨臼形成不全の病態に関与する可能性がある。これらの知見を基に、症例毎の臥位/立位での骨盤傾斜変化を再現した上での有限要素解析を行った結果、個々の症例で姿勢の変化による骨盤傾斜の変化は多様であり、またそれに伴う股関節の生体力学的環境の変化も多様であることが明らかとなった。これらの知見を基に解析方法を発展させ、骨盤矯正骨切り術の術前計画への応用を目指すべく、骨盤矯正骨切り術（寛骨臼移動術）のシミュレーションを骨形態学的、生体力学的観点から行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の当初の研究計画において、テーマの一つであった姿勢に伴う矢状面骨盤アライメントの変化が寛骨臼の開口方向・骨頭被覆といった股関節形態や股関節応力に与える影響について、CTを用いた三次元的骨形態学的解析、有限要素法を用いた生体力学的解析を行なった 。骨モデルの作成、有限要素法の解析条件・方法の確立が当初の予定通りに実施できており、当該年度中に行った研究成果を取りまとめ、国内外の関連学会において発表および研究論文として学術雑誌に投稿、報告ができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後本研究課題では、当科で確立した骨形態評価法・有限要素法を用いた生体力学的解析法を利用し、症例毎の臥位/立位での骨盤傾斜変化を再現した上での有限要素解析を進める。また、それに並行した研究として、個々の理想的な矯正骨切り術についての術前計画方法の確立も目指している。また、本研究課題の他のテーマである、股関節手術を行う患者を対象とした前向き観察研究を進めており、股関節疾患患者の病因、年齢、性別等の疫学因子や骨形態学的因子と、矢状面骨盤・ 脊柱アライメントとの関連を統計学的に解析する予定である。
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| Causes of Carryover |
コロナウイルスの流行により参加予定であった研修会が中止されたことにより次年度使用額が生じた。次年度の論文投稿・英文校正の際の費用に使用する予定である。
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