2019 Fiscal Year Research-status Report
骨軟部腫瘍における転移診断バイオマーカーの同定と治療応用可能な融合遺伝子の探索
Project/Area Number |
18K09112
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
濱田 修人 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (90813626)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江森 誠人 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20580286)
塚原 智英 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20404634)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 肉腫 / 融合遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨軟部腫瘍で比較的多くの組織型で認められている融合遺伝子の同定し、このバイオマーカーを標的とした治療法を開発することで、骨軟部腫瘍の予後改善のための研究基盤を確立する。われわれは予後不良な類上皮肉腫にて解析を行った。15歳男性の類上皮肉腫である下腿軟部腫瘍の腫瘍サンプルから、Illumina社のHiSeq 2000を利用して取得したペアエンドリード配列を用いて、融合遺伝子を検出した。deFuseとFusionHunterの2種類のソフトウェアを用いた。候補となった融合遺伝子のうち、いずれの遺伝子もcoding locationにあるものを最初に解析した。その数は9個である。それらは、CES4A x TMEM26、C20orf111 x FITM2 、DDX58 x TOPORS、ASF1B x PRKACA、DPM2 x PIP5KL1、GATSL2 x GTF2I 、GNG10 x UGCG 、AC008993.1 x WASH1、AC010506.1 x ZNF600 である。当科で樹立した類上皮肉腫細胞株ESXでは、1つも融合が確認できた遺伝子配列はなかった。そこで、福岡大学から分与してもらった類上皮肉腫細胞株FU-EPS-1を使用して検討した。融合部をまたぐようにPrimerを設計し、FU-EPS-1のcDNAにおいて融合が確認できたのは、GATSL2×GTF2I1つのみであった。Sequenceにて融合していることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用することを予定していた細胞株ESXでは、候補とした融合遺伝子が1つも検出できず難渋した。そこで細胞株を変えて検討を行った
|
Strategy for Future Research Activity |
次に当院で診断されている類上皮肉腫5 症例のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織標本からmRNAを抽出し、cDNAを作成したのちに、GATSL2×GTF2Iの融合が起きているか確認する。融合遺伝子として確認できたら、knockdownして増殖能の検討を行う。
|
Causes of Carryover |
プロテオミクス解析を用いて転移バイオマーカーを同定実験が今年度は行えなかった。次年度に解析を予定している。
|
Research Products
(11 results)