2019 Fiscal Year Research-status Report
腎癌発症転移に関与する長鎖non-coding RNAの同定
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18K09135
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
平田 寛 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (40781307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 豪泰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70209667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ベリニ管癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベリニ管癌という稀少癌サンプルをターゲットとするため、山口大学医学部附属病院のみならず山口県内の山口ウロオンコロジーグループ全体にサンプル依頼を行う必要があった。山口県内の臨床検体を使った後ろ向き検討を行うため、山口大学の倫理委員会にて研究の申請を行い許可された。各病院でベリニ管癌の診断のついた症例が3例あり、それぞれの病院での倫理委員会にてサンプル使用の許可を得たのち、HEスライドを中央病理医に郵送したところ、1例はベリニ管癌ではなかったため2例のベリニ管癌の診断のついたサンプルを使いパラフィンブロックから癌組織、正常組織からRNAを抽出した。RNAの quality 評価を行った後にFilgen 株式会社の取り扱うlncRNA array サービスにRNAを送付し2020年4月にデータ解析結果が戻ってきたため、現在そのデータ解析を行い ベリニ管癌に関与するlncRNAを同定する。この研究の最終目標はそのベリニ管癌に関連する可能性のあるnon-coding RNAが腎癌全体の70-80%をしめる淡明細胞癌でも癌化に関連するか、また予後予測のバイオマーカーになるかを検証することである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
lncRNA アレイデータ解析中であるが、すでにいくつかのlncRNAの同定は出来ている。また最終目標である淡明細胞癌組織からのRNA抽出もおおむね終了しているため、lncRNAの発現が淡明細胞癌組織で有意に高値であるか、予後予測のバイオ―マーカーとなりうるかの検討は短期間で可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在COVID-19の流行のため、米国からの実験試薬の注文品の到着の遅延が発生している。 こういった遅延が早期に解決すれば令和2年中に最終目標まで実験を行うことが可能と考える。
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Causes of Carryover |
当初のlncRNA スクリーニングのためのFilgen社のアレイサービスの結果を得るまでに時間を要したために、ベリニ管癌発症に関連するlncRNAの同定後に行う実験に必要な額が未使用額となった。その未使用額に関しては令和2年度の研究費と併せて淡明細胞癌組織を使ったRNAの発現解析や機能解析に用いる試薬などの消耗品に充てる。
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