2018 Fiscal Year Research-status Report
前立腺癌におけるCUL3型ユビキチンリガーゼによるPSMAの蛋白発現制御機構解析
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18K09137
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三浦 徳宣 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80554427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雑賀 隆史 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10314676)
東山 繁樹 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (60202272)
菊川 忠彦 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (70444734)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / PSMA / CUL3 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種前立腺癌細胞株におけるPSMAの発現を制御するCUL3の基質認識受容体BTBPを同定するために、183種類のBTBPに対するsiRNAスクリーニングを実施した。その結果、その発現抑制によってPSMAのタンパク質発現が上昇するBTBP遺伝子を複数同定した。当該BTBP遺伝子の中には前立腺癌細胞の増殖に必須である遺伝子が存在していた。更に、前立腺癌細胞におけるPSMAの機能解析の一つのリードアウトとして、血管内皮細胞と前立腺癌細胞の相互作用解析を行った。その結果、前立腺癌細胞の培養上清にHUVECをPSMA陽性に形質変化させる活性を見出した。通常、HUVECはPSMAの発現が低く保たれており、一般的にPSMAは腫瘍血管内皮細胞に高発現していることから、前立腺癌細胞が血管内皮細胞に作用することで、腫瘍血管 新生を促進していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前立腺癌細胞において、PSMAの発現に関与する複数のBTBPの同定したため。さらに、前立腺癌細胞の培養上清中に血管内皮細胞をPSMA陽性にする活性も見出すことに成功した。今後は、PSMAの機能を前立腺癌細胞と血管内皮細胞の両方において解析する。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度に見出したPSMAの発現制御を担うBTBPのうち、CUL3に結合する能力のあるBTBPを免疫沈降法とアルファスクリーンを用いて絞り込む。CUL3結合型BTBPに関しては、当該BTBP依存的にUb化される基質タンパク質を同定するため、質量分析及び、アルファスクリーンを用いて当該BTBPに結合する基質タンパク質候補分子を探索する。最終的に候補分子群からCUL3及び、当該BTBP依存的にUb化される真の基質タンパク質の同定を目指す。また、前立腺癌細胞の培養上清中に存在する血管内皮細胞をPSMA陽性に変換させる因子を質量分析によって同定する。また、ヒト前立腺癌組織におけるPSMAの発現を組織染色法により解析する。
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Research Products
(1 results)