2018 Fiscal Year Research-status Report
前立腺癌の骨転移分子メカニズム解明に基く革新的治療/予防法の探索
Project/Area Number |
18K09168
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
雑賀 隆史 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10314676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 祐記 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (10423873)
菊川 忠彦 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (70444734)
三浦 徳宣 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80554427)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 骨転移 / 転移制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌特異的な骨転移の成立機構を解明し、前立腺癌独自の骨転移の予防及び治療の基盤の構築を目的として、前立腺癌骨転移制御に関わる候補遺伝子PCBM1の機能解析を行ってきており、PCBM1をノックアウトしたPC3-Luc細胞を作出して増殖能、浸潤能、遊走能、細胞接着能についても解析し、in vitroにおける評価系の構築を行った。in vivoにおいては、同細胞を、ヌードマウスの皮下に投与し、細胞増殖能を評価した。また、ヌードマウスの脛骨骨髄内に播種した骨転移モデルにて骨転移の成立に及ぼす影響を評価した。さらに、同細胞をヌードマウスの左室心腔内注射で播種することによる血行性骨転移モデルを作出し、軟X線撮影、マイクロCTによるX線学的定量評価、骨形態計測法による組織学的定量解析およびRNAseqによるトランスクリプトーム解析を行うことで、経時的な骨転移成立の定量的解析を行っている。 さらに新学術領域研究「学術研究支援基盤形成」コホート・生体試料支援プラットフォームに支援を頂き、255のヒト臨床組織検体における組織免疫染色により、原発巣におけるPCBM1発現強度と骨転移の有無や前立腺癌の悪性度との相関を解析した。今後、臨床経過における骨転移の発生・生存期間等との相関を解析するために、症例集積と臨床的背景因子のデータベース作成を行っている。 タンパク質の相互作用・生化学的解析のための基盤技術の1つであるアルファスクリーンと、愛媛大学プロテオサイエンスセンターが独自に開発したコムギ無細胞タンパク質合成技術を応用した、三量体形成または膜受容体結合を阻害する化合物探索法をスクリーニングを展開中である。また、愛媛大学プロテオサイエンスセンターが独自に開発した抗体作成技術を応用した、抗PCBM1抗体の開発も同時に展開中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点まで当初の研究計画に沿った評価系の構築やデータベース作成がスムースに展開が出来ており、これに基づいた研究の遂行が可能になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
評価系の構築に沿って引き続いてin vitro/vivoのPCBM1の機能解析を行いつつ、臨床サンプルと候補遺伝子との相関の解析を行っていく。さらに当初の予定通りコムギ無細胞タンパク質合成技術を用いた骨転移予防/治療低分子化合物の探索を進める。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた謝金の支払いが次年度へ持ち越しとなったため
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Research Products
(6 results)