2020 Fiscal Year Annual Research Report
exploring innovative therapeutic target for bone metastatic prostate cancer based on analysis of molecular mechanism.
Project/Area Number |
18K09168
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
雑賀 隆史 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10314676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 祐記 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (10423873)
菊川 忠彦 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (70444734)
三浦 徳宣 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80554427)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前立腺がん / 骨転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌特異的な骨転移の成立機構を解明し、前立腺癌独自の骨転移の予防及び治療の基盤の構築を目的として、前立腺癌骨転移制御に関わる候補遺伝子PCBM1の機能解析として増殖能、浸潤能、遊走能、細胞接着能について、ゲノム編集によるKO細胞を用いてin vitroにおける評価を行った。その結果、KO細胞では細胞増殖などの低下を認めた。さらにヌードマウスへのxenograftモデルでは、皮下移植での腫瘍形成能の低下、脛骨骨転移モデルでは、骨転移成立の低下をKO細胞では認めた。RNA-seqによるトランスクリプトーム解析では、Cell Cycleに関連する遺伝子群の発現パターンの破綻を認め、その理由が細胞内シグナル伝達を担うPKAを介したCREBのリン酸化の異常であることを発見した。さらに新学術領域研究「学術研究支援基盤形成」コホート・生体試料支援プラットフォームに支援を頂き、前年度より引き続いて多数例のヒト臨床組織検体における組織免疫染色により、原発巣におけるPCBM1発現強度と骨転移の有無や前立腺癌の悪性度との相関を解析した。その結果、PCBM1発現強度と骨転移の有無や前立腺癌の悪性度との間には、統計学的に有意な正の相関を認めた(Sawada et al. 2020)。また、前立腺がんの細胞増殖には影響を及ぼさないものの、骨転移の成立に影響を及ぼす分子(PCBM2)についての解析も実施中である。さらに、タンパク質の相互作用・生化学的解析のための基盤技術の1つであるアルファスクリーンと、愛媛大学プロテオサイエンスセンターが独自に開発したコムギ無細胞タンパク質合成技術を応用した膜タンパク質を抗原として自己免疫モデルマウスに免疫し、抗PCBM1のモノクローナル抗体を作製中である。
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Research Products
(3 results)