2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of novel noninvasive diagnostic modality for vesicoureteral reflux using color Doppler ultrasonography
Project/Area Number |
18K09207
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
浅沼 宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (70245570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00213885)
篠島 利明 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60306777)
水野 隆一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60383824)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 膀胱尿管逆流 / 逆流性腎症 / カラードプラ法超音波検査 / 非侵襲的診断法 / 小児泌尿器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、健常者ボランティア、尿路感染症(UTI)患者、腎盂尿管拡張を有する患者を対象にした臨床研究によって膀胱尿管逆流(VUR)および逆流性腎症(RN)の 診断において、カラードプラ法超音波検査による尿管口jetの方向と尿管口間隆起のなす角度(UJA)測定の有用性を検討すること、および、動物を用いた基礎研究 による病理組織学的検討からその妥当性を検証することを目的とした。 1) UJA測定の再現性、UJA値に影響する因子の検討:健常者ボランティア19名(男性10名、女性9名)を対象としてUJAおよび膀胱内尿量を検者3名で評価した。UJAの中央値は13.24°で、男女間(男性13.53°、女性 12.95°、p=0.762)、および左右(右12.39°、左15.84°、p=0.271)での有意差は認められなかった。膀胱内尿量とUJAの関連は相関係数0.144と相関性は認められなかった。級内相関係数ICC(2, 1)=0.898と検者間信頼性が確認でき、各検者の検査時間は中央値3.02分、4.42分、3.90分と短時間で施行可能であった。 2) 既知の患者データを用いた後方視的検討:UTI患者133症例を対象としてUJAとDMSA腎シンチグラフィーによる腎瘢痕の関連性を評価した。UJAの中央値は60.0°で、腎瘢痕あり群のUJA(平均70.7°)は腎瘢痕なし群(平均58.0°)と比較して有意に大きかった(p<0.001) 。多変量解析の結果、UJA(p<0.001)は年齢(p=0.021)とともに腎瘢痕と関連する独立した因子であった。UJAの各カットオフ値における腎瘢痕を予測する感度・特異度を検討した結果、カットオフUJA>45°を採用した際に、高い特異度 (96.0%)でDMSA腎シンチグラフィー陰性を予測できた。 3) 2018年以降、新規の患者を前方視的に評価し、後方視的な既知の結果および上記2)と同様の結果を得た。
|
Research Products
(15 results)