2021 Fiscal Year Research-status Report
Diagnostic study for predictive abnormal invasive placenta using high frequency ultrasound probe and maternal serum markers
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18K09240
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
長谷川 潤一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80365775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 彩子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (80725979) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 癒着胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
癒着胎盤の超音波病理診断について、33MHzの超高周波・広帯域超音波プローブを用いて、さらに詳細な所見が得られることを示した。子宮筋層に胎盤が癒着している部位では、従来より知られている筋層の菲薄化やclear zoneの消失などの超音波所見だけでなく、部分的な脱落膜欠損所見、絨毛の筋層浸潤、絨毛間腔血流を表すspeckle patternの減少所見などがあることが示唆された。同部の実際の病理所見も同様なものをしており、従来の癒着胎盤の超音波診断における超音波マーカーという概念ではなく、直接的な組織所見の診断という新しい概念を普及させるための新知見であると考えられた。 また、胎盤自体の病理所見を妊娠中に超音波検査で先取りする研究についても、高周波プローブと微細血流超音波ドプラ法によって、臨床応用できるほどの結果を得た。特に、胎盤の梗塞所見、無血管絨毛所見では、診断精度が高いことを明らかにした。PPV、感度、およびAUCはそれぞれ、胎盤梗塞所見の検出において、胎児発育不全例で100%、88.9%、AUC 0.945で、無血管絨毛の胎児発育不全例では、100%、57.1%、AUC 0.785、妊娠高血圧症候群例で66.7%、66.7%、0.780であった。一方、絨毛血管増生と幹絨毛拡張を検出する精度は不十分であった(AUC<0.700)ため、診断法の改善の余地があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症により臨床に従事する時間が増えたこと、臨床研究を行う上での制限があったことなどにより、若干の遅れを伴っている。
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Strategy for Future Research Activity |
胎盤の病理所見の超音波診断における精度を向上させる方法について検討を行う。 母体血清マーカーとの関連についての検討を行う。
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Causes of Carryover |
超音波画像診断に関する研究に関しては順調に進行しているが、比較的費用のかかる血清マーカーに関する検討については未着手である。今後、症例がまとまった段階でまとめて検討を行うため、次年度以降でそれらの検討に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)