2018 Fiscal Year Research-status Report
ウルトラファインバブルによるDDSを活用した難治性卵巣癌に対する核酸医薬の開発
Project/Area Number |
18K09242
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
宮本 新吾 福岡大学, 医学部, 教授 (40209945)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深川 怜史 福岡大学, 医学部, 助教 (20772453)
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
四元 房典 福岡大学, 医学部, 講師 (40533089)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 核酸医薬 / microRNA / 卵巣癌 / DDS / ウルトラファインバブル |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌症例の予後、HB-EGF値、HB-EGFを標的とした治療薬BK-UMの効果、卵巣癌培養細胞株から抽出したmicroRNAのmimic(19種 類)あるいはshRNA(14種類)を、卵巣癌細胞株SKOV3, ES2, MCASに遺伝子導入して、SCIDマウスの皮下に播種後の腫瘍形成能 についてBlank遺伝子を導入したコントロール細胞と比較しました。この結果により、BK-UMに高い感受性を示した患者に特異的な6種類のmicroRNAを同定し、HB-EGF高発現で予後不良群とHB-EGF低発現で予後良好群の発現アレイ解析により、HB-EGFが高値で予後不良の症例において有意に発現が上昇する9種類のmicro RNAを同定しました。一方、卵巣癌細胞株にBK-UMを添加してHB-EGFの発現とともに変動する5種類のmicro RNAを同定しました。その中の一つであるmiR-135a-3Pは、卵巣癌患者血清でコントロールより有意に高発現であり、特にプラチナ耐性の予後不良患者で高発現であったことを明らかにしました。さらに、卵巣癌患者の組織・腹水・血液のいずれにおいてもmiR-135a-3Pの発現が低い場合に予後不良であったことを同定し、miR-135a-3Pが血清バイオマーカーおよび核酸医薬として有用である可能性を示しました。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
核酸医薬となりうるmicroRNAの検索については、具体的なmicroRNAまで同定できたため、上記区分としました。
|
Strategy for Future Research Activity |
miR-135a-3P 以外の核酸医薬候補となっているmicro RNAについても抗腫瘍効果についても実験を行ない、核酸医薬として有用である可能性を検討していきます。またバブルリポソームの性能試験についても並行して行なっていきます。
|