2018 Fiscal Year Research-status Report
エリブリンによる腫瘍免疫を介した難治性卵巣癌に対する新たな治療戦略
Project/Area Number |
18K09276
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
藤原 聡枝 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (00551748)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10625502)
恒遠 啓示 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70388255)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80432491)
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90278531)
田中 智人 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90411363)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / エリブリン / 免疫応答 / T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、卵巣癌に対するエリブリン用い免疫応答を利用した治療開発に関する研究である。本年度の目標として以下を挙げていた。 細胞株を用いた実験として、卵巣癌細胞株にエリブリンという薬剤を添加し腫瘍抑制効果についてMTS assey法を用いて検証を行う。臨床検体を用いたものとして、卵巣癌と診断された臨床検体を収集し、CD4およびCD8についての免疫化学染色を行い腫瘍内および腫瘍環境での2つの存在およびstatusを検証する。結果と生命予後の関与を検討する。 エリブリンは過去の報告で免疫応答を活性化することが報告されており、卵巣癌の検体でCD4/CD8のstatusが検証できれば、癌細胞により賦活化された免疫応答をエリブリンを添加することで抗がん剤として腫瘍抑制効果のみならず、免疫応答の活性化によりさらなる腫瘍縮小が期待できることが証明できる。 さらに上記のことが検証可能であれば、さらに免疫チェックポイント阻害薬の併用により治療抵抗性の卵巣癌に対し、エリブリン単剤投与以上の治療効果がみこめる。このことをin vitro, in vivoで証明する計画である。 本年度は卵巣癌細胞株を用い、エリブリン添加により細胞増殖の抑制がどの程度かのうであるかについての検討を行った。卵巣癌細胞株A2780およびCaOV3を用いMTS assey法を用いて検証した。A2780細胞株、CaOV3細胞株ともにエリブリン添加により濃度依存性に細胞増殖の抑制が可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
臨床検体を用いる実験として摘出した卵巣癌標本を使用する予定であるたが、1年間での検体の収集が想定よりも少なく、期間を要している。本研究の仮説を証明するために臨床検体を用いた検証は必要であり、約3ヶ月期間を延長して収集した検体を用いて予定実験を行ったうえで次のステップに進む予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
卵巣癌の診断を得ている臨床検体の収集をすすめる。収集可能であった臨床検体を用いて、免疫染色法を用いて実際の腫瘍環境について確認を行い、生命予後への影響を解析する。 確認可能であった腫瘍環境の因子を用いて、卵巣癌細胞株に添加、もしくは刺激・抑制を行い細胞株における様々なRNA、蛋白の変化をRT-PCR法、Western Blotting法を用いて検証を行う。
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