2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring a novel treatment and related biomarkers for advanced/recurrent ovarian cancer
Project/Area Number |
18K09297
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
野村 弘行 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (50327590)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / 薬物療法 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、難治性である進行・再発卵巣癌(卵管癌、原発性腹膜癌を含む)に対するより有効かつ安全な治療法を探索、検証すると同時に、腫瘍の分子生物学的特徴に応じた個別化された治療適用の手段を模索するものである。 初回治療として、現時点で最も強力と考えられるパクリタキセル毎週投与+カルボプラチン3週毎投与に血管新生阻害作用を有する分子標的治療薬ベバシズマブを併用した新規レジメン(ddTC+Bev療法)を術前化学療法として用いる治療戦略を考案し、本治療を施行した患者集団を集積した。この被験者集団における効果、安全性、有効な患者集団の抽出に関するデータ解析を完了し、結果の公表を行った。本治療では、 主要評価項目である中間期腫瘍減量手術(IDS)における手術完遂度が設定した閾値有効率を上回り、臨床的有効性を示す結果が得られた。また、有害事象、周術期合併症は許容範囲内であり、本治療の安全性が確認された。 再発卵巣癌に対して日本人における有効性や安全性の情報が乏しい化学療法とベバシズマブの併用について、この治療の対象群を用いた有効性、安全性、有効な患者集団の探索に関するデータを収集し、結果をまとめた。日本人における有効性は海外での既報と同程度であり安全性は確認されたものの、一部の有害事象は日本人において高いことが判明した。 低侵襲かつ正確に卵巣癌の存在診断および分子生物学的特徴を判定するための手法として、診断的腹腔鏡下手術の安全性と有効性を評価し手技を確立した。本手技で得られた検体を用いた網羅的ゲノムシークエンスにより治療標的の探索を行った。また、血液中のcirculating tumor DNAによりdriver遺伝子変異の検出を行うリキッド・バイオプシーの手順を確認した。
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Research Products
(9 results)