2020 Fiscal Year Research-status Report
Quantification and localization of primordial follicle using Optical Coherence Tomography intended for investigating effective ovarian tissue transplantation
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18K09305
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
高江 正道 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (00621301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 孝祐 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00351883)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光干渉断層計 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度まで使用していたLLテック社の機器(ライトスキャナー)が企業の方針によって国外に移動になったため、当初予定していた実験が実施不可能となった。また、機器が高価であったため、購入することもできなかった。そのため、本年度は光学系に特化した企業を選定し、その企業と共同して既存の他のOCT機器を改良し、卵胞を視認する機器の作成に取り掛かった。さらに、今後その機器を用いた計測を行ってゆくための前実験として卵胞に対する、本機器の安全性評価を行った。その結果、新規OCT機器を用いてマウス卵巣を撮像したが、卵胞数はコントロール群と比較して有意差はなく、卵子および顆粒膜細胞の遺伝子(GDF9, FSHR, CYP19a)発現も異常を認めなかった。また、本機器の撮像後にレシピエントマウスの卵巣組織に対して同所性卵巣移植を行ったが、卵巣組織の生着には特に異常を認めず、本機器の安全性が示された。また、有効性に関しては、解像度はライトスキャナーに劣るものの、二次卵胞ならびに胞状卵胞の可視化は可能であり、組織学的評価との比較により、二次卵胞ならびに胞状卵胞数測定の正確性は担保されることが示された。一方、原始卵胞ならびに一次卵胞の可視化は不可能であった。今後は、遠赤外線の波長、組織固定方法、画像フィルターなどの改良、卵胞検出システムの構築など、様々な手法を用いて本機器の解像度と正確性を向上するためのディスカッションを継続して行う方針としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで使用していたLLテック社の機器が国外へ移動となってしまったので、予定していた実験を遂行することができなかった。そのため、再度実験系を行うためのシステムを再構築し、なるべくこれまで行ってきた研究を継続手出来る準備に時間がかかってしまったため、研究の遂行が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、新規に立ち上げたシステムを用い、その有効性の評価と安全性の評価を行ってゆく。ただし、機器のクオリティとしては既存の機器のほうが優れているため、予定していた実験が遂行できない可能性がある。その際には、新規の機器で実施できる実験計画を再度検討しなおすことを考えている。
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Causes of Carryover |
本年度は、LLテック社の機器が使用できなかったことから、これまで実施してきた有効性評価と安全性評価を再度やり直しすることとなり、研究計画が大幅に遅れた。
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