2021 Fiscal Year Research-status Report
人工内耳予後予測におけるECAPの重要性の検討。予後予測AIモデル構築に向けて。
Project/Area Number |
18K09315
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樫尾 明憲 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20451809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤松 裕介 東京大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (00794869)
尾形 エリカ 東京大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (20794853)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人工内耳 / ECAP / 予後 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
人工内耳患者のECAPを測定し、ECAPの日本語聴取成績と関連する因子を解明し達成可能な聴取能を予測することを目的としいる。 本年度は人工内耳手術を行った51耳より新規のデータを取得した。過去に施行したものを合計し、小児311例(429耳)、成人121例(134耳)ECAPのデータをもとに解析を行っているところである。これに加えて、本年度はECAPによるAI予後解析について行った。対象を2017年1月から2021年8月31日までに当院で人工内耳埋込術を行なった6歳以下の小児125耳のうち、術前ECAP、術後および術後6ヶ月の音入れ条件の得られた90耳とした。手術時年齢、難聴原因、電極、電極挿入方法、術前ECAPを説明変数とし、初回音入れ時および術後6ヶ月後のマッピング条件を目的変数とし、予測アルゴリズムはラッソ回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークを用いた。初回音入れ条件と術中ECAPとは、基底回転側より頂回転側でより優位であった(相関係数r: 電極No.22; 0.51, 電極No.1;0.30)。この傾向は術後6ヶ月マッピング条件でも同様で(相関係数r: 電極No.22; 0.43, 電極No.1;0.22)、初回音入れ条件の方が相関係数は高かった。予測アルゴリズムでも同様であり、術後6ヶ月の音入れ条件予測値が上下15 Current Levelに入る確率はラッソ回帰で電極No.22が70%、電極No2が50%、ランダムフォレストで同様に67%と47%、ニューラルネットワークで同様に70%と30%であった。今後学会発表論文化などを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染などによる患者数の減少などに伴い、症例の蓄積、論文報告などの作業が若干遅れている。このため1年繰り越しで研究を行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も追加症例を収集するとともに これまでの成果を論文としてまとめる作業を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究の遅延により作業を一年繰り越したため
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Research Products
(8 results)