2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K09340
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安藤 瑞生 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60511467)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 唾液腺癌 / 癌ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
唾液腺導管癌は、乳腺導管癌に類似した病理組織像を呈し、悪性度の極めて高い唾液腺腫瘍である。発生母地の観点からは、正常唾液腺に発生する新規癌と、多形腺腫に由来する悪性転化癌とに大別される。さらに、ヒト上皮増殖因子受容体2型 (HER2) の遺伝子増幅の有無を軸としてゲノム医療 (precision medicine) の格好のターゲットになりうる。本研究は、多施設から集積した唾液腺導管癌検体のゲノム解析研究と、疾患動物モデルを用いた実験的研究とを組み合わせ、 患者選択の基準となる治療効果予測因子を同定する ことを目的とする。 今年度は主に多形腺腫に由来する悪性転化癌に注目し、同一症例における正常組織、多形腺腫、導管癌それぞれの成分のゲノム解析を実施した:パラフィン包埋標本からDNA/RNAを抽出し、以下の解析を実施。次世代シーケンサーを用いた癌関連遺伝子(MSK-IMPACT をベースとした約480遺伝子)のエクソン領域の解析。遺伝子コピー数解析、遺伝子発現解析、融合遺伝子検出、hypermutator phenotypeの同定、 マイクロサテライト不安定性 (MSI; Microsatellite Instability) の検出。 以上の解析から、多形腺腫由来癌ではHER2増幅陽性例が多いことが確認されている。導管癌に特徴的なHER2異常を始めとしたドライバー変異がどの段階で生じているのか、引き続き解析を進めている。動物実験にはまだ着手できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既存症例の解析は順調に進んでいる。多形腺腫からの悪性転化癌内癌は現在のところ5症例であり、引き続き集積を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き臨床症例の解析を継続する。PDXモデルの樹立および解析も推進していく。
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Causes of Carryover |
新規症例の集積が予想より少なかったこと、動物実験に未着手であることから、解析費の余剰が生じた。
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