2019 Fiscal Year Research-status Report
喘息発症における上咽頭細菌叢の関与:16s rRNA解析を用いた網羅的検討
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18K09372
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 奈央 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (40743919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 新 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30294060)
林 正周 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (40463997)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 喘息 / 上咽頭細菌叢 / 16S rRNA解析 / one airwaty,one disease |
Outline of Annual Research Achievements |
対象は当院呼吸器内科で気管支喘息の診断を受けた成人の喘息患者1名、健常者1名である。図3に示したように採取した上咽頭ぬぐい液をPowerSoil、DNA Isolation Kitを用いてDNAを抽出する。さらに抽出したDNAの中の16SrRNA遺伝子のV4領域をPCRで増幅、PCRによって大量に得られたDNAのヌクレオチドの塩基配列を次世代シークエンサー(Illumina MiSeq)にてシークエンスし、得られた配列データからバーコード配列を除去し、データベースにある既知菌種に帰属させることにより、細菌ゲノムを同定した。 結果、喘息症例 asthma1 健常症例 asthma2とした。細菌のゲノム数に差はみられたがぬぐい液でのDNA抽出は可能であった。OTUの数がことなっていたが2症例とも属レベルでの細菌の同定が可能であった。喘息群はcorynebacterium属の占める割合が多く、健常群はStaphylococcus属の占める割合が 多かった。
Hiltyらは喘息患者ではProteobacteriaが増加しBacteroidetesが低下していることを報告し、特にproteobacteriaの中ではHaemophilus属の増加が顕著であった。これよりProteobacteriaの増加は喘息患者の下気道のマイクロバイオームの一つの特徴であると考えられている。また特定の細菌が喘息の重症化や表現型に関与する可能性が示唆されており、M.catarrhalis,S.pneumoiae,H.influenzaeのいずれかが優勢な喘息患者は好中球炎症の割合が高く、喘息の罹患年数が長く、一秒率が低いことも報告されている。今回の結果は2症例であったが上咽頭でのHaemophilus属の割合が低い結果になっているが今後の症例数を増やした検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今回2症例ではあったが喘息症例、健常症例の上咽頭ぬぐい液で16S rRNA解析による解析をおこなったところ上咽頭細菌叢の採取は可能であった。また2症例に差異がみられた。傾向などを述べるには至らず、今後症例を重ねて検討したい。また難治性の喘息群に関しても検討を重ねる予定である。しかし、上咽頭細菌叢は多彩とはいえず、採取方法、採取するスワブの種類、凍結の方法などに試行錯誤をくりかえしている途中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も細菌叢の採取をすすめていき、適切なスワブ、凍結方法について検討する方針である。 健常群、喘息群について進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究が遅れているためです
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Research Products
(1 results)