2019 Fiscal Year Research-status Report
2光子励起顕微鏡を用いた網膜および視神経疾患における眼球深部動態観察
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18K09408
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
臼井 審一 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20546882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 賢治 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40437405)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 2光子励起顕微鏡 / アストロサイト / 視神経 / 網膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、マウス網膜および視神経の生体観察のための更なる条件検討を行った。野生型マウスを用いて、核染色、血管染色、アストロサイトのマーカーを主に用い、薬剤の投与量を確認した。自家加工を施した30G針を用いて尾静脈より血管を確保し、目的の薬剤を順次投与して、(1)各薬剤が単独で染色される時間と投与量との関係、(2)複数の薬剤をそれぞれ時間差で投与し多重染色を行うための投与量と時間配分、(3)複数の薬剤を混合して投与する場合の各薬剤の投与量で、それぞれ条件を振りながら確認し、最適な投与法を検討した。また、多光子励起顕微鏡を用いた眼球深部生体観察系を確立するため、マウス眼球深部観察用として専用固定台を改良し、全身麻酔や体温、固定台の温度調節、心拍数のモニタリングを行った上で目的の蛍光色素の注入して、視神経乳頭付近のオリエンテーション、乳頭内及び周囲血管の同定、またアストロサイトの生体染色に複数回成功した。ただ、視神経乳頭付近のオリエンテーションは時に難しいこともあり、更なる検討を必要とした。一方で、高眼圧モデルマウスの作成を行い、短期および中期的な眼圧変動と形態変化を継時的に確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
野生型マウスを用いた網膜および視神経のin vivo imagingに成功し、条件検討を順調にこなすことが出来ている。一方で、前房内gelを用いた高眼圧モデルの作成に成功した。ただ、動物舎の閉鎖に伴い、遺伝子変異マウスの維持が出来なくなり、実験に支障を来している。
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Strategy for Future Research Activity |
更なる条件検討を重ね、高眼圧モデルを作成する。高眼圧モデルと正常眼圧マウスにおけるアストロサイトの動態を中心に、2光子励起顕微鏡を用いて生体で比較する。また、EGFP-GFAPマウスのラインを確保し、生体観察を行う。
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Causes of Carryover |
国際学会不参加のため、旅費が抑えられたため。
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