2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of gene analysis and the onset mechanism of sebaceous gland carcinoma using the next-generation sequencer
Project/Area Number |
18K09417
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
渡辺 彰英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80516188)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 秀記 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00381963)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 脂腺癌 / DNA抽出 / RNA抽出 / トランスクリプトーム解析 / 全エキソ-ム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに我々は脂腺癌6症例から各々正常及び癌組織をコンタミネーションなく分離し、腫瘍組織及び瞼板組織の効果的な破砕方法、並びに核酸の抽出方法の確立に成功し、品質の良いRNAとDNAを入手した。本年度は前年度に入手したRNAを用いた次世代シーケンサーによるトランスクリプトーム解析を行い、最新版のアノテーション情報を用いた6万164の遺伝子のRNASeqデータを取得した。このうちプレ解析でクオリティーコントロールを行い、約2万6千の遺伝子を検定対象として統計的に有意な遺伝子を抽出した結果、癌組織で特異的に発現している約300個の遺伝子を抽出した。それらをオンライン解析ツール「DAVID6.8」により解析したところ、「has 04110:cell cycle」「has 04115:p53 signaling pathway」などの複数のpathwayとの有意な関連が示唆された。このことより、脂腺癌の発症に関連していると思われるpathwayの特定を通じて、予後予測や治療薬等に有用な関与している遺伝子の情報を取得できた。また、人種差に関しては白人に比べ日本人はdiffuse typeが少ないという傾向を、臨床情報を追加することにより確固たるものとし、その病理的要因を解明するために既知の疾患関連候補遺伝子を我々のRNASeqデータで評価した。また、RNASeqと同一の検体由来のDNAを用いて、全エキソームデータの取得にも成功した。今後は解析を進めているRNASeqデータと合わせて脂腺癌に関与する既知のmutationの評価、Driver mutationの抽出、pathwayの絞り込み、Gene Ontology解析を行い、脂腺癌特異的に発現する遺伝子をDNA、RNAレベルで検討していく。
|
Research Products
(5 results)