2018 Fiscal Year Research-status Report
The inhibition of scarring in central and peripheral nerve regeneration
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18K09500
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
石川 奈美子 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 主任研究員 (00462276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 義久 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究主幹 (30243025)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
磁場と波形を変更しながら組織的に検討を進め磁場影響下での再生を検討した。 坐骨神経損傷モデル: メカニズムは未だ不明であるが、磁場をかけた状態で再生軸索先端の成長円錐は損傷神経の遠位端にまっすぐ伸長していることを確認できた。また、損傷部-再生軸索周囲にはたくさんのマクロファージが確認できた。損傷したdebrisを貪食している像が電顕像にて確認されているが、それに加えて線維芽細胞抑制にマクロファージが貢献していることが考えられた。また、シュワン細胞は再生軸索に沿い広がらずまっすぐに遊走しているのが確認されたため、広く知られているようなdebrisを貪食すること以外に再生軸索の足場作成に関し損傷早期より行われていることが考えられ検討中であり、シュワン細胞の極性の形成と髄鞘形成に関与するN-cadherin及びβ-cateninの発現を観察中である。遠位端では磁場をかけていないコントロールと比し免疫組織学的にシュワン細胞の遊走やワラー変性に違いを認められなかったが、再生軸索が遠位端にまっすぐに伸長していることより軸索再生への貢献に関与していると考えている。 中枢神経損傷モデル: 現時点では瘢痕の抑制を認める周波数や波形は認められていないためさらなる検討が必要である。C-AMP分解酵素であるphosphodiesteraseを阻害するロリプラムを投与したが特に変化は認められなかった。今後はロリプラムの濃度を検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
それぞれの磁場、波形変更のつど組織標本を作製するため。
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Strategy for Future Research Activity |
磁場をかけた状態での損傷部におけるコンドロイチン硫酸プロテオグリカンや線維芽細胞がコントロールと比べてどのように変化するかを検討予定である。また、研究の速やかな遂行のためvitroにおいてシュワン細胞、成長円蓋での微小管の変化を観察するため培養器に入る小型の磁場発生装置を作成予定。また、再生軸索周囲のマクロファージが磁場影響下のどのような影響を及ぼしているのかを検討予定。
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Causes of Carryover |
当初予定していた磁場発生器械の購入が次年度以降となったため余剰金が生じた。さらに培養器に入る大きさの小型の磁場発生装置作成中であるためその費用、細胞のgrouth coneの伸長を継時的に観察するためのタイムラプスソフトの購入の費用。
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