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2018 Fiscal Year Research-status Report

骨形成転換機構に関与する破骨細胞由来因子の同定および個体での役割解明

Research Project

Project/Area Number 18K09503
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

中浜 健一  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (60281515)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords破骨細胞 / 骨芽細胞
Outline of Annual Research Achievements

骨形成に関しては様々な研究からその詳細が明らかになりつつある。しかしながら、なぜ古い骨にのみ破骨細胞が分化し、骨吸収が開始されるのか?なぜ骨形成は破骨細胞が吸収した吸収窩でのみ起こるのか?つまり、骨吸収と骨形成の転換が起こるきっかけについてはほとんど分かっていない。骨芽細胞は何を目印に骨吸収窩に遊走してくるのであろうか?現在までに骨芽細胞が遊走する引き金となる因子については骨基質中に存在するPDGF, TGFβ, FGF, IGFなどが重要であるとされてきたが、直接証明はなされていない。我々は骨のない軟組織中に破骨細胞様細胞を分化させ、その周囲に遊走してくる細胞を調べた予備実験の結果から、破骨細胞が骨芽細胞系の細胞に対する遊走因子を分泌するのではないかと考えた。そこで、骨成分からの遊走因子の関与を排除するため、骨が存在しない部位で破骨細胞を分化させ骨の形成が惹起されるかについて調べることとした。本研究の初年度は軟組織中に破骨様細胞を分化させることによって異所性石灰化を惹起できるか否かを検討することとした。予備実験でHeLa細胞にsRANKLとM-CSFを強制発現させたHeLaRMをマウス背部に移植したが、HeLa細胞の増殖速度が速く、4週間以上の担がん保持は困難であった。この結果を受けて、sRANKL, M-CSF発現細胞をマウス胎児由来の細胞株であるNIH3T3細胞に変更した。sRANKLとM-CSFを発現させたNIH3T3RMはin vitroでマウス骨髄単核球をTRAP陽性の破骨細胞に分化させた。しかしながら、NIH3T3RMを移植した後、マウスの背部軟組織中でNIH3T3RMは盛んに増殖し、やがて脱落した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究を遂行する上で破骨細胞様細胞の軟組織中で長期維持することが鍵だと考えており、HeLa細胞やNIH3T3細胞は破骨細胞様細胞を分化させる細胞として用いることが適切ではないと判断した。そこで次にマウスの新生児から線維芽細胞の初代培養をおこない、得られた線維芽細胞(MF)にsRANKLとM-CSFを発現させて異所性に破骨細胞様細胞を作らせることとした。MFRMはin vitroで破骨細胞支持能を有することを確認した。骨吸収窩に遊走する骨芽細胞系細胞については間葉系幹細胞が有力と考え、間葉系幹細胞(MSC)の培養を開始した。Osx-Cre:EGFPトランスジェニックマウスとR26R H2B:EGFPレポーターマウスを掛け合わせることによりオステリックスプロモーターが活性化した細胞のfate mappingが可能となる。このマウスの骨髄にはEGFP陽性の細胞が存在し、MSCに分化することが報告されている。そこで、このEGFP陽性MSCの培養を行なっている。

Strategy for Future Research Activity

今後、in vivoにおいてはマウス線維芽細胞にsRANKL, M-CSFを発現する細胞をマウスに移植し、1ヶ月から6ヶ月の長期にわたり移植細胞付近の破骨細胞様細胞の分化とその周囲の石灰化を観察する。他方、in vitro実験では、MSCの培養と遊走実験系の確率をおこなう。まず、破骨細胞の培養上清にMSCの遊走に関与する物質が含まれることを確認する。その物質に関して、破骨細胞分化の前後で発現する遺伝子のリスト(マイクロアレイ法によりデータ取得済み)から候補遺伝子を推定し、各遺伝子のクローニングを行う。候補遺伝子の強制発現細胞の培養上清を用いてMSCの遊走実験をおこないMSC遊走因子の候補を絞り込む。さらに絞り込んだ遺伝子についてはCrispr/Cas9の系を用いてRAW264.7細胞でノックアウト実験をおこなう。

Causes of Carryover

1963円は端数であり、この金額での使用用途がなかったため。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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