2020 Fiscal Year Annual Research Report
Nuclear translocation mechanism of MALT1 and oral carcinoma cell invasion
Project/Area Number |
18K09542
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
今井 一志 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (10328859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨山 希美 (美原希美) 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (00803264)
千葉 忠成 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (60350138)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | MALT1 / 口腔癌 / ドメイン / プロモーター |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔扁平上皮癌細胞でMALT1が核に局在するメカニズムを検討した。様々なドメイン欠失コンストラクトを口腔癌細胞細胞株に導入し、その局在をウエスタンブロットと免疫細胞染色で解析したところ、カスパーゼ様ドメインを含むコンストラクトは核、含まないコンストラクトは細胞質に局在した。MALT1は口腔癌細胞の増殖を抑制することから、増殖に対する影響を解析したところ、カスパーゼ様ドメインではなくデスドメインが原因である可能性が示唆された。MALT1はカスパーゼ様ドメイン依存性に核に局在し、デスドメインが核内で細胞増殖を阻害すると予想される。これらは原著論文として発表した(Hayashi et al., Biochem Biophys Res Commun 522: 799-804, 2020)。 予後不良な口腔癌でMALT1遺伝子が発現を停止する原因を知るため、その制御機構を検討した。MALT1遺伝子のプロモーター領域と予想される12種類の異なる長さをもつコンストラクトをルシフェラーゼ遺伝子の上流に繋いでレポーターアッセイを行なったところ、+402~+501の領域が発現制御の基本となるコアプロモーターであることが示された。その領域にはNF-kBサブユニットであるRELAの結合配列があり、実際にRELAの結合がクロマチン免疫沈降で確認された。RELA結合配列の欠失と変異はRELA結合を阻害し、RELAに対するsiRNAはレポーター遺伝子と内在性MALT1タンパクの発現を著しく抑制した。以上より、口腔癌細胞においてはRELAがMALT1発現のサップレッサーとして働き、口腔癌の進行を促進させると予想される(Nozawa et al., Biochem Biophys Res Commun 542: 24-28, 2021)。
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Research Products
(2 results)