2019 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌頸部リンパ節転移被膜外浸潤進展度分類と進展メカニズムの分子細胞生物学的研究
Project/Area Number |
18K09551
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山田 慎一 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 准教授 (50380853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 浩 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10273103)
大倉 正也 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10281130)
柳本 惣市 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (10315260)
長谷川 巧実 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50546497)
太田 嘉英 東海大学, 医学部, 教授 (60233152)
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
桐田 忠昭 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | リンパ節転移 / 口腔癌 / 被膜外浸潤 |
Outline of Annual Research Achievements |
頸部リンパ節転移症例を集積したところ、われわれの施設では研究対象期間中に61例の病理組織学的に頸部リンパ節転移が確認されていた。これらを解析対象として検討を行うこととし、男性40例(65.6%)、女性21例(34.4%)であり、年齢の中央値は67歳(範囲38-86歳)であった。このうち被膜外浸潤が病理組織学的に認められたものは26例であった。現在、被膜外浸潤が認められた症例について、われわれが設定し報告してきた進展度分類(Yamada S, et al. Int J Oral Maxillofac Surg. 2016 Feb;45(2):141-6.)(Yamada S, et al. Clin Oral Investig. 2018 Apr;22(3):1311-1318.)に基づき、Type A: 腫瘍細胞は被膜を貫通あるいは被膜が消失し腫瘍が直接被膜外に露出しているが, 被膜外への進展はほとんどみられないもの、Type B: 腫瘍が被膜を破壊し, 周囲の脂肪組織への浸潤が 顕微鏡的に確認できるもの、Type C: 周囲の脂肪組織あるいは筋組織内に腫瘍細胞が広範囲にみられるもの、との進展度の分類を行う。対象症例についてパラフィンブロックより薄切標本を作製し、アクチン束状化タンパク質actinin-4についてin situ hybridizationを行い、進展度別のactinin- 4の発現強度の評価を行い、被膜外浸潤がないものを対象として、進展度への影響を検討する予定である。なお、in situ hybridizationは外注にて行うこととしている。また、更なる症例の集積のために他施設にも症例・試料の提供を依頼しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象症例の被膜外浸潤の薄切標本の選定・準備に時間がかかっていたが、これは近日中に準備ができる目途がたっている。また、Actinin-4の発現をIn situ hybridizationで確認し解析する予定であるが、この発現解析は外注で行う予定であり、この業者選定に時間を要しており、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
対象症例の選定、薄切標本の準備の目途はたっており、準備でき次第、発現解析に移る予定である。発現解析を依頼する業者については、国立がんセンター研究所の本田一文博士とともに早急に選定し、解析を行う予定である。また、多施設にも標本の提供を依頼し、早急に発現解析を行うこととする。
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Causes of Carryover |
in situ hybrydizationができなかったために生じた。本年度、実施する際に使用する予定である。
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