2021 Fiscal Year Research-status Report
温熱療法とIL-1R阻害薬の臨床応用に向けた併用療法の開発
Project/Area Number |
18K09554
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
小栗 千里 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30400394)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 英行 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (30437032)
來生 知 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (30545059)
光藤 健司 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (70303641)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 口腔癌 / 温熱療法 / IL-1阻害薬 / 分子標的薬 / 併用療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行口腔癌に対する治療は外科的療法が主体となるが、術後の機能・審美障害など抱える問題は多く、新たな治療法の開発が必要とされている。平成24年12月には頭頸部癌においても抗EGFR抗体薬や抗PD-1抗体が臨床に導入され、有効性が認められている。今後も口腔癌に対して新たな分子標的薬の誕生が期待される。我々はこれまでに、「温熱療法とIL-1阻害薬の併用療法の開発」(基盤研究C,平成26~28年度)、「温熱療法とIL-1R阻害薬の臨床応用に向けた併用療法の開発」(基盤研究C, 平成30年~令和3年度)の研究テーマでin vitroにおいてその抗腫瘍効果を報告してきた。今後は安全性が高く、より高い抗腫瘍効果が得られる治療法の開発を目指す。本実験では、サイトカインInterleukin-1(IL-1)阻害薬に温熱療法を加えることにより標的分子の発現誘導と腫瘍抑制に対する相乗効果を期待し、トランスレーショナルリサーチの推進を行っている。 これまでの成果としては、マウスを用いた実験を行うにあたり、腫瘍移植マウスに対して安定した腫瘍のみ加温できる機器の使用方法と温熱条件を検討し確立した。今後はIn vitroで得られた実験データを元にマウスの皮下腫瘍モデルを用いて、IL-1阻害薬と温熱療法を併用し、抗腫瘍効果を観察するなどの実験を進めていきたいと考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床に従事する時間が大きくなったため、実験に携わる時間が少なくなった。 またコロナウイルスの影響などにより研究時間にも影響が生じ、また現在の世界情勢によって一部の試薬の安定した購入が困難となり、全体として進捗状況は遅れていると考える。 また一緒に実験を行う予定であった大学院生の協力にも限りが生じたことも一因である。
|
Strategy for Future Research Activity |
試薬の安定性などについては、論文などを参考に知見を得ながら、シンプルかつ確保しやすい試薬の選択と、in vivoに応用できるように準備に取り組んでいきたいと考える。 実験の時間を確保できるよう、臨床とのバランスを再構成し、ラボワークを行う。また同様に学会への参加で知見を得て、発表も行えるよう実験を推進したい。
|
Causes of Carryover |
これまでコロナ禍対応や人員の不足、自身の体調管理などで実験が遅延し使用する費用も残る結果となった。来年度は、実験の時間を確保できるよう、臨床とのバランスを再構成し、ラボワークを行う。使用試薬の安定性などについては、論文などを参考に知見を得ながら、シンプルかつ確保しやすい試薬の選択と、in vivoに応用できるように準備に取り組んでいきたいと考える。計画的に使用していく。
|