2021 Fiscal Year Research-status Report
ロコモティブシンドロームに対応したテリパラチドによる安全な歯科治療戦略
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18K09555
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
吉賀 大午 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10507784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹栗 正明 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00225898)
松尾 拡 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70238971)
竹内 弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70304813)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ビスホスホネート / 顎骨壊死 / テリパラチド / 骨粗鬆症 / LPS / 癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
osteonecrosis of the jaws:以下BRONJ)以降,デノスマブや血管新生阻害薬でも同様の骨壊死が生じることが発見され,薬剤関連顎骨壊死(Medication - Related Osteonecrosis of the Jaw: MRONJ)と定義された。MRONJの患者数は増加の一途をたどり,多くの患者を苦しめ,QOLの低下をきたしている。われわれは静注BPを想定した歯周病菌によるBRONJモデルラットの開発(Int J Oral Maxillofac Surg. 2013 Nov;42(11):1481-7)に成功し、さらには閉経後骨粗鬆患者に対する内服BPを想定したBRONJモデルラット(Oral Dis. 2015 Nov;21(8):969-76)の開発にも成功した。これらのモデルでは初めて顎骨以外の骨、大腿骨にヒトのMRONJ様の骨壊死を誘発できた。さらに、歯周病菌のリポ多糖(以下:LPS)の局所投与にて骨壊死の増悪についても確認した。これらの実験によって,LPSがBRONJの発症の一因である可能性が示した。また、我々はin vitroでマクロファージ用細胞、骨芽細胞様細胞であるMC3T3-E1細胞を用いてBP製剤とLPSの影響について検討した。その結果、骨芽細胞分化への影響がSmadシグナルを介していることが確認できた。またIn vivoにおいても当研究室で開発したモデルラットを用いて、外科手術前にBPs休薬群,BPs継続群,BPs休薬時のテリパラチド投与群で顎骨壊死を評価した。抜歯前BPs休薬時のテリパラチド代替予防投与によるBRONJ発症予防効果についての検討し予防に対して良い効果が確認できた。また、BPs休薬の顎骨壊死に対するテリパラチドの治療効果の検討を行ない、weekly, dayly共に良い傾向が確認できた。また、BPs休薬時のテリパラチドの投与により大腿骨の強度の変化を比較検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響もあり一時期、実験装置の運転が困難になっていた。また共同利用施設の装置の運転が一時制限された。また精神的ストレス、モチベーションの低下が影響している。しかし最近になり、コロナへの慣れも生じ持ち直してきた。ポストコロナ、ビヨンドコロナに向けて加速している。
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Strategy for Future Research Activity |
骨粗鬆症に対するBP製剤からのテリパラチド製剤への切り替えに対する相対的、総合的、全身的評価を行う。また、MRONJの治療についても、ラットモデルでテリパラチドが有用であるのか否かの最終分析を行う。現在英語論文作成を進行中である。また、今後は人への応用を行い、テリパラチドによる2投流治療を確立する計画である。
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Causes of Carryover |
論文投稿し、年度末に支払い予定であったが、アクセプトまで時間がかかり、出版会社からの論文掲載請求が次年度繰越となったため。次年度に論文掲載料として使うこととした。
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Research Products
(4 results)