2020 Fiscal Year Annual Research Report
The growth mechanism of Porphyromonas gingivalis, a member of periodontpathic bacteria, via incorporation of dipeptides.
Project/Area Number |
18K09557
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
下山 佑 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (90453331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 優子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (10164667)
木村 重信 関西女子短期大学, その他部局等, 教授 (10177917)
石河 太知 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (10569247)
佐々木 大輔 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (30453327)
佐々木 実 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40187133)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯周病原細菌 / P. gingivalis / DPP / トランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周炎の主たる原因細菌であるPorphyromonas gingivalis は糖代謝能を保有せず,自身のエネルギー産生は菌体外よりジペプチド,トリペプチドを取り込み,それらを用いたアミノ酸代謝に依存することが明らかにされている.しかし,本菌の生育に関わるプロテアーゼの種類やペプチドの取り込みを担うトランスポーターの協調作用・局在・機能については未だ明らかではない.本研究計画ではP. gingivalis のプロテアーゼ,トランスポーターの局在・機能をについて検討を行い,P. gingivalis の歯肉縁下プラーク内での生育機構を明らかにすることを目的とした. P. gingivalis の主たるプロテアーゼであるジンジパインは,菌体外あるいは菌表層に局在していることは明らかにされているが,オリゴペプチドから本菌の生育に必要とされるジペプチドの産生に関わるジペプチジルペプチダーゼ (DPP) の局在については明確ではない.2014年の代表者らの報告で,DPP5 がペリプラズムに局在していることを報告しているが,その他のDPP については明確にされていなかった.本研究では免疫電子顕微鏡観察からこれらDPP がDPP5 同様にペリプラズムに存在することを明らかにした.また,P. gingivalis のアミノ酸取り込みに関わるトランスポーターのうち,DPPにより産生されたジペプチドはproton-dependent oligopeptide transporter (Pot) により細胞質に取り込まれ生育に利用されていることが明らかとなり,免疫電子顕微鏡観察からPotはペリプラズムに存在することが明らかとなった. これらの成果から,本菌の生育機構の解明が本菌の感染予防の一助になるものと考える.
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Research Products
(3 results)