2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of improvement on periodontal disease and diabetes by full mouth SRP combined with antibiotics.
Project/Area Number |
18K09589
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
五味 一博 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10178460)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 歯周炎 / HbA1c / PISA / 歯周薬物療法 / アジスロマシン / hs-CRP / TNF-α |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病患者は歯周病の発症率が高く、糖尿病を有する歯周病患者に対し歯周治療を行うことで有意にHbA1cを下げることが報告されている。本研究では歯周病を有する糖尿病患者に対しAZM併用FM-SRPを行う介入研究を実施し、糖尿病患者におけるAZM併用FM-SRPの有効性と糖尿病の改善効果を明らかにすることを目的とした。 歯周病を有するⅡ型糖尿病患者をAZM服用下にFM-SRPを行うFM-SRP群とスケーリングのみを行うControl群に振り分けた。臨床検査はプロービングデプス(PD)、BOPおよびPISA、細菌検査は歯周病原菌5菌種についてPCR-Invader法により測定した。生化学検査としてはHbA1c、hs-CRP、TNF-α、IL-6、MCP-1の測定を行った。検査はベースライン(BL)、治療後1、3、6、9カ月に実施した。 PD、BOP、PISAの全てにおいてFM-SRP群では1、3、6、9ヶ月後においてBLと比較して有意な改善を認め、Control群より有意な改善を認めた。また、A.aを除く歯周病原菌はFM-SRP群において有意な減少を認めた。HbA1cはFM-SRP群において有意な改善を認め、hs-CRP、TNF-αおよびIL-6においても処置後1ヶ月後に有意に減少した後、低い値を維持した。 以上の結果より、AZMを併用したFM-SRPは糖尿病を有する歯周病患者の臨床パラメーター、歯周病原細菌数を短期間に改善し、さらにHbA1cを0.3%程度下げることが可能であることが示された。また、炎症性サイトカインを早期に下げ、低い値を維持できたことから歯周病と糖尿病の長期安定化が期待できる。PISAはHbA1c、hs-CRP、TNF-との相関が強く、歯周病患者の糖尿病の状態を評価する上で有効な指標となることが考えられた。
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Research Products
(1 results)