2018 Fiscal Year Research-status Report
硬組織誘導性新規合成ペプチドの歯内治療への適用についての検索
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18K09590
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
辻 則正 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30454565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 博史 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (00274001)
富永 和也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (80278572)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 直接覆髄 / 新規合成ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット直接覆髄による歯髄反応の解析として新規合成ペプチドの歯髄への適用方法の検索を行った。新規合成ペプチドの単独での適用が理想的であると考えていたが粉末状の物質であり直接覆髄材として露髄面への適用量の一定化が難しく、プロピレングリコールアルジネート水溶液に溶解させて用いることで使用することとした。また、含有させる新規合成ペプチドの濃度を調整した。 上記と同時に手技が容易に一定となるような直接覆髄法の検討を行った。ラットは6週齢のSDラットを使用し行うこととした。ラット下顎前歯側面を露髄させて直接覆髄を行う計画であったが、げっ歯類下顎切歯は、その性質から経時的観察に不向きで、上顎臼歯で遂行していくことに変更した。上顎臼歯への変更で、手技の検討を加える必要が生じた。ラット上顎臼歯への直接覆髄は術野の確保が最大の課題であると感じたがラット上顎臼歯へのラバーダム防湿が、手技の一定化ならびに容易化に対応できると考えた。そこで、ラットクランプの作成ならびにラバーダム防湿法の検討へとうつっている。 また、上記研究期間内におけるラットの新規合成ペプチドを使用した直接覆髄後の組織標本による経時的解析から処置後2週程度で硬組織が形成することがわかった。当初は2週以内の1、3、7日での詳細な解析も予定してたが、組織標本を作製したうえで各種染色を施し、短期での免疫組織化学的検索による他の覆髄材との詳細な比較検討までは不必要ではないかと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
下顎前歯を材料として実験することを予定していたが、上顎臼歯に変更したため、その対応に少し時間を要していたが、解決に至りそうで、今後への支障は取り除かれつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
直接覆髄についてはさらに進めていくが、穿孔部封鎖材、根管充填材としての可能性についての検索も同時に開始してゆく。また、現在の問題点は、解決可能であると現在考えているが、ラットの歯の小ささに起因する術式の不安定さに問題が由来する可能性もありうる。その際は、ラットから別の大きな動物に材料を変更することによって実験の遂行を検討したい。
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Causes of Carryover |
消耗品で特注品を注文した際、正確な納期が未定であったため、予算を確保する必要が生じ次年度使用額が生じた。
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