2019 Fiscal Year Research-status Report
硬組織誘導性新規合成ペプチドの歯内治療への適用についての検索
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18K09590
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
辻 則正 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30454565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 博史 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (00274001)
富永 和也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (80278572)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 直接覆髄 / 新規合成ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット直接覆髄での合成ペプチドによる硬組織形成の解析として、前年度課題としていた手技安定性についてその対策法としてラット上顎臼歯へのラバーダム防湿法の検討を行った。特注品のクランプをラット臼歯用に作成し、他のラバーダム防湿に使用する材料については自作し使用することでラバーダム防湿は可能となった。術野の確保が可能となり直接覆髄自体の手技の安定性は大幅に向上した。 その後、上顎骨を摘出し脱灰薄切し、ヘマトキシリンエオジン染色し組織標本を作製、観察し、歯髄腔内への新生硬組織形成を確認した。ただ、露髄面が0.5mmと小さいため、組織標本上で露髄させた部分の確認、いわゆる象牙質橋の確認が難しいこと、並びに歯軸方向に薄切することも難しく薄切面の面出しが大きな課題となった。現在は包埋法を改善し、歯軸方向に薄切しうる方法をとっている。ただ、上記の露髄面が極めて小さいという理由により、すべての検体での象牙質橋の完全な確認は不可能であると考える。次年度より、当初計画していなかったが、追加実験として3D-CTを脱灰前に撮影することで露髄面における象牙質橋形成の確認並びに歯髄腔内への新生硬組織形成量の定量化や新生硬組織の組成の解析を行い、各種材料での露髄面への象牙質橋形成の確認と新生硬組織について比較検討する予定である。 また、免疫組織染色をその後加え、生じていた硬組織が象牙質であるかどうかについて免疫組織学的検索も加えていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
露髄面が小さいことならびに歯軸が不確かなことから薄切時の面出しに難航した。歯軸の問題は解決済みで、露髄面が小さいことに関しては、3D-CTを脱灰前に撮影することで解決を図っていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
直接覆髄についてはさらに進めていく。当初想定していなかった課題が浮上し、穿孔部封鎖材並びに根管充填材の可能性については検討が遅れているが、同時に開始していく。 また当初計画していなかった、試料脱灰前の3D-CT撮影をすることで、検討の多様化並びに詳細化を達成していきたい。
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Causes of Carryover |
当初計画していなかった3D-CT撮影に予算を計上した。また、本大学中央歯学研究所に納入予定の3D-CT撮影機を使用予定であるが、まだ納入されておらず、使用材料等が不明で購入に至っていない。
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