2018 Fiscal Year Research-status Report
Inflamm-agingを中心とした歯周病,サルコペニア,糖尿病の病態解明
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18K09598
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小林 寛也 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (20710651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直史 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50432662)
山城 圭介 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30581087)
高柴 正悟 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (50226768)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症性老化 / サルコペニア / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニア予防は高齢者の要介護度を低下させるために重要な課題である。申請者らは,近年提唱されている炎症性老化の概念に着目し,慢性炎症性疾患である歯周病が,筋組織の治癒過程,インスリン抵抗性に及ぼす影響とその制御メカニズムの一端を,老齢マウスを用いた歯周炎モデルに用いて明らかにすることを目的に研究を行なっている。平成30年度に行った研究成果は以下の通りである。 ①歯周炎/筋損傷モデルマウスの作製:C57BL/6J(健康)とTALLYHO/JngJ(糖尿病)の老齢マウスの第二大臼歯に歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis(P.g.)を浸漬させた絹糸を3週間結紮した後に,前脛骨筋に筋損傷を惹起させる塩化バリウムを注射した。 ②歯槽骨吸収量の定量:小動物用マイクロスX線スキャナを用いて調べた。 ③マウスの炎症状態のモニタリング:好中球に特異的なミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性に反応して発光するXenolight Redject Inflammation Probeを使用したin vivoイメージングシステム(IVIS)を用いて解析した。 研究を開始した平成30年度は,上記事項に加えて筋損傷後の血清中の炎症性サイトカインを網羅的に解析し,歯周病または糖尿病の有無で発現パターンを比較する予定であったが,まだ開始できていない。理由としては,筋損傷モデルマウスの確立が不完全なためである。引き続きモデルマウスの確立を進めていくが,時間を要するようであれば,確立方法を変更することも検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始当初と比べて,教育と臨床に多くの時間を割く必要があったことや,筋損傷モデルマウスの作製が不安定であったため,研究がやや遅れている。今年度は,モデルマウスの作製を確実にし,その後の研究サンプルを確実に回収できるようにし,各種アッセイを実施できるようにする。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,これまでと同様の方法で研究を進め,筋損傷モデルマウス確立と歯周感染による筋組織の再生・治癒およびに与える影響を確認していく。また,日本歯周病学会学術大会に参加,可能であれば研究発表を行い,論文作成のための情報を収集する。
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Causes of Carryover |
わずかに次年度使用額が残っているが,ほぼ計画通りの使用である。本年度も計画通りに使用する。
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