2019 Fiscal Year Research-status Report
高純度歯髄MSC・誘導神経堤細胞・誘導歯原性間葉細胞による歯周組織再生療法の実践
Project/Area Number |
18K09606
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中川 種昭 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00227745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 暁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (00424169)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯髄幹細胞 / 歯周病モデル / 口腔組織再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまで国内外で研究されてきている多種多様な細胞集団からなるMSCsは使用しない。代わりに、これまでの研究で幹細胞としての必要十分条件を満たすことが明らかとなった、ヒト歯髄組織由来LNGFRLow+THY-1High+ hDPSCs(human Dental Pulp Stem Cells; hDPSCs)、ヒト人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells; iPSCs)から神経堤細胞に誘導したhiPS-LT-NCLCs(LNGFR+THY-1+ Neural Crest like cells derived from human iPSCs; hiPS-LT-NCLCs)、そして歯原性間葉細胞に誘導したhiPS-OMCs(Odontogenic Mesenchymal Cells derived from human iPSCs; hiPS-OMCs)を用いた研究を予定していた。そしてこれらの細胞を開発した光硬化型ゼラチンへ組み込み、オリジナルかつ効果的な歯周組織再生療法の実現を目的とした。 2019年度の成果報告としては、申請課題の応募時には可能であったiPS細胞を用いた研究が困難になったことから、細胞の準備ができなかった。そのため、申請課題の研究項目(3)-2「歯周囲の絹糸結紮による歯周病モデルマウスの作製およびミニブタの歯周病モデル作製と移植方法の確立」に取り組んだ。この実験を通して、マウス歯周病モデル作製が可能になったこと、また組織学的解析においても、重度の歯槽骨吸収を認めていることから、確実に歯周病モデルが作製できていることが証明できた。また、口腔内所見から歯周病誘発による歯肉の発赤、腫脹、排膿所見も確認でき、ヒトの臨床モデルと極めて類似していることを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度の成果報告としては、申請課題の応募時には可能であったiPS細胞を用いた研究が困難になったことから、関係する研究に遅れが生じた。この傾向は今後も続くことが考えられることから、当初予定していたiPS細胞研究は当面中止とし、申請書に記載しているLNGFRLow+THY-1High+ヒト歯髄由来間葉系幹細胞を中心として、今後の研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していたiPS細胞研究は当面中止とし、申請書に記載しているLNGFRLow+THY-1High+ヒト歯髄由来間葉系幹細胞を中心として、今後の研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
2019年度の成果報告としては、申請課題の応募時には可能であったiPS細胞を用いた研究が困難になったことから、関係する研究に遅れが生じたことに起因すると考えている。この傾向は今後も続くことが考えられることから、今後はLNGFRLow+THY-1High+ヒト歯髄由来間葉系幹細胞を中心として、今後の研究を進めていくことで、適切な運用ができると考えている。
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