2019 Fiscal Year Research-status Report
循環器疾患を有する患者の歯周病治療戦略―抗酸化物質クルクミンの効果の基礎的解析
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18K09610
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
高橋 聡子 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (30301592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 彩佳 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 講師 (00609414)
浜田 信城 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20247315)
松尾 雅斗 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (30190416)
高橋 俊介 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (60206810)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 活性酸素 / 循環器疾患 / 歯周病 / 抗酸化物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
循環器疾患と歯周病との相互増悪作用には活性酸素が関与していると考えられる。活性酸素は生体内に産生系と消去系とを同時に有し,常にバランスを保っている。歯周病や循環器疾患ではこのバランスが破綻しており,生体内の酸化が促されるために病態が悪化すると考えられている。本研究課題ではとくに活性酸素に着目し,抗酸化物質クルクミンで活性酸素を消去し,この病態を軽減あるいは回復させる可能性を探求すべく,「循環器疾患を有する患者の歯周病治療戦略―抗酸化物質クルクミンの効果の基礎的解析」を目的として研究を行っている。本研究課題では,高血圧モデルラットに歯周病菌であるPorphyromonas gingivalisを感染させ,口腔内の微小循環変化をレーザードップラー法を用いて解析したのちに,強い抗酸化作用をもつクルクミンを経口摂取させ,この効果を解析するべく以下の5つの実験系での研究計画を立案している。【実験1】レーザードップラー血流系を用いて反応性充血測定によるPg感染と高血圧症の歯肉微小循環変化とクルクミンの効果の解析を行う。【実験2】骨吸収量測定による高血圧症と歯周病の進行との関連の解析を行う。【実験3】摘出血管の等尺性張力変化測定(マグヌス法)による血管機能の解析を行う。【実験4】血管鋳型標本作製による全身の血管の傷害程度の解析を行う。【実験5】ESRを用いた活性酸素の測定による全身の酸化ストレスの解析を行う。 本年度は,実験計画中の実験1におけるレーザードップラー血流系を用いた反応性充血測定によるPg感染と高血圧症の歯肉微小循環変化をin vivoで測定した。ラットにPg菌を感染させレーザードップラー血流計にて歯肉微小循環を測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高血圧モデルラットであり,酸化ストレスが亢進したモデルとしても知られている「脳卒中易発症性高血圧モデルラット(SHRSP)」およびコントロール群(WKY)にPg菌を感染させた動物モデルを用いた実験を行っている。本年度はコントロール及び歯周病感染群の歯肉血流量を測定した。現在,継続して実験を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験は予定通りに推進していく。コントロール及び歯周病感染群の歯肉血流量の測定を行ったので,今後はクルクミンの効果をin vivoで確認する。また,今後,Pg感染による骨吸収に対するクルクミンの効果も高血圧ラットとコントロールラットとで検討していく。さらに,下行大動脈を摘出し,等尺性収縮変化を指標とした全身的なクルクミンの抗酸化効果も解析していく予定である。 これらの結果を考慮し,抗酸化物質の全身適応により,循環器障害(主に血管障害)が,局所的に,あるいは全身的に改善されるかどうかを評価する。最終的 には抗酸化物質であるクルクミンの歯周病治療への適応の可能性を検討する。
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Causes of Carryover |
今年度はクルクミンの実験が継続中であるために,試薬代の一部に次年度への持越しが生じた。 また,出張旅費での支出がなかったため,次年度への持越しとなった。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Low-Intensity Pulsed Ultrasound Prevents Development of Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw-Like Pathophysiology in a Rat Model.2019
Author(s)
Hidaka K, Mikuni-Takagaki Y, Wada-Takahashi S, Saita M, Kawamata R, Sato T, Kawata A, Miyamoto C, Maehata Y, Watabe H, Tani-Ishii N, Hamada N, Takahashi SS, Deguchi S, Takeuchi R
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Journal Title
Ultrasound in medicine & biology.
Volume: 45(7)
Pages: 1721-1732
DOI
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