Elucidation of molecular basis for the relationship between periodontal disease and atherosclerosis by controlling aging

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K09611
• Research Institution: Matsumoto Dental University
• Principal Investigator: 吉成 伸夫 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20231699)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 尾崎 友輝 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (10802902) ; 石原 裕一 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50261011) ; 田口 明 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70243582) ; 宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 老化制御 / 歯周病 / 動脈硬化症 / 分子基盤

Outline of Annual Research Achievements

本研究では，(1)若齢および高齢マウス，歯周病および非歯周病マウス，そして動脈硬化症および非動脈硬化症マウスでの老化細胞の検出，比較，(2)老化細胞除去による歯周病と動脈硬化症の病態変化の確認，検討，両疾患の関連性の解析，(3)歯周病および動脈硬化症を誘導した老化および老化制御マウスの寿命を比較し，老化制御による歯周病・動脈硬化症の関連性解明と抗老化療法の開発を目的としている。
平成30年度は年齢，病態における老化細胞の局在程度を検索予定とした。そのため、生後3ヶ月齢のApoE(-/-)、WT(C57BL/6)マウスを各20匹購入、本研究施設内で飼育し、上顎第2臼歯周囲に6-0絹糸結紮による実験的歯周炎発症処置、動脈硬化病変部位作製のための30GによるPBS注入練習を行った。また、培養ヒト血管内皮細胞にserum amyloid A刺激を加え、p16遺伝子発現，senescence-associatedβ‐galactosidase (SA-β-gal)活性を、老化マーカー(p16、p21、p53)、SASP因子(IL-6，IL-8，MCP-1，PAI-1，MMP)のmRNA発現をreal-time PCR法で検討した。WTよりやや小さいApoE(-/-)マウスの糸結紮、注入が困難で技術修得に時間がかかったが、現在は出来るようになっている。よって若年時の検討を延期し、20ヶ月齢のApoE(-/-)，WTマウス用に飼育期間を変更した。また、培養ヒト血管内皮細胞に対するreal-time PCR法のデータに関しては、プライマーが劣化しており新しいものを購入して検討している。さらに、細胞老化を確認しておくために細胞周期を停止させた培養骨芽細胞におけるSA-β-gal)染色を施行し、次年度以降の薬物投与による細胞の老化状態を検証した。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

WTマウスよりやや小さいApoE(-/-)マウスの口腔内での糸結紮、サイトカイン注入が困難で技術修得に時間がかかったため、進捗状況としてはやや遅れている。しかし、現在は実験手技に関しては出来るようになっている。また、培養ヒト血管内皮細胞に対するreal-time PCR法のデータに関しては、プライマーが劣化しており新しいものを購入して検討している。

Strategy for Future Research Activity

進捗状況としてはやや遅れているので、次年度は，年齢，病態における老化細胞の局在程度を検索と同時に、老化制御による歯周病と動脈硬化症の発症，進行抑制効果と合わせて評価する予定である。すなわち現在飼育している20ヶ月齢のApoE(-/-)，WTマウス各20匹に実験的歯周炎発症，動脈硬化症を悪化させ，同時にDasatinibとQuercetinを経口投与し，老化細胞を除去する。動物は24ヶ月で安楽死させ，各群3匹の歯周炎の状態，動脈硬化悪化状態，老化細胞の除去程度を組織学的に観察，残り2匹は老化マーカー，SASP因子をreal-time PCR法，ELISA法にて検出する。老化制御していない結果と比較検討し，両疾患の老化への影響を検討する予定である。

Causes of Carryover

平成30年度で使用予定であったマウスが、実験手技修得に時間がかかり、購入を次年度に見送ったため次年度使用額が生じたが、次年度では速やかにマウスを購入し解消する予定である。