2018 Fiscal Year Research-status Report
光学特性の「生物学的窓」を利用したレーザーの抗菌光線力学歯周療法の開発
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18K09612
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
福田 光男 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40156790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 潤一郎 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30350937)
藤村 岳樹 愛知学院大学, 歯学部, 招聘教員 (40749892)
岩村 侑樹 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (90783035)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歯周治療 / a-PDT / ポケット内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初予定していたナノ粒子作成が、凍結乾燥器が壊れたため停滞したが、新機種の凍結乾燥器購入により、安定して想定した性能を具備したナノ粒子の作成技術が確立した。さらにその最低限の性能(99.5%以上殺菌できる)をin vitroにて確認した。 基礎研究で得られた照射条件を人に応用するため、照射出力(2W,duty cycle 50%)および照射時間(3分)エアー流量速度(2L/m)、動作距離1センチメートルで予備実験を行った。ポケット内へのナノ粒子(20mg/mL)の注入を23Gのニシカルートクリンニードルを用いて行い、術前、ナノ粒子注入後、注入照射後の3条件でポケット内細菌を血液寒天培地に播種して検討した。結果、外来でサンプリングし、PBSを入れた遠沈管に採取した菌を入れた状態で、研究室まで運び、培地に播種しても1時間以内であれば十分嫌気培養できることが確認できた。 照射出力(2W,duty cycle 50%)では、被検者は痛みを全く感じないこと、さらに出力を上げることが可能であることが確認できた。また、照射した歯肉に表層の変性などは確認できず、照射条件をさらに、上げても問題ないであろうとことが確認できた。 一方、検討事項として、ナノ粒子のポケット内への注入方法に工夫が必要であることが確認された。現在、稠度をあげて、さらに30Gのニードルにてポケット底部まで挿入する必要があることが確認できた。今回の照射出力では想定している90%以上の殺菌効果が得られず、さらに照射出力を上げる必要があることが確認された。また、エアー流量も2L/m 以上でも粘膜負担が少ないことが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初既存の凍結乾燥器を使っていたが、十分な減圧ができておらず、基礎研究で使っていた機器用いて作成したナノ粒子と同等の性能が出ていないことの確認に時間がかかったため、予備実験への着手が遅れた。現在凍結乾燥器を購入しなおし、研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在2名で予備実験を行って、照射条件を検討しているが、臨床の場で被検者のマネージをする方法の検討に入っている。ランダム化するために必要な人の配置、被検者を登録管理する体制を作り、歯周病科の通院患者から口腔内の歯周状態の決定および、エントリーへの手順の確認をする。
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Causes of Carryover |
既設の凍結乾燥器の真空度が十分でないことによるナノ粒子の性能低下の確認作業に時間を余分に取られ、実質臨床実験への取り掛かりが遅延したため、消耗品などの消費が遅れたため。
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