2019 Fiscal Year Research-status Report
光学特性の「生物学的窓」を利用したレーザーの抗菌光線力学歯周療法の開発
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18K09612
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
福田 光男 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40156790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 潤一郎 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30350937)
藤村 岳樹 愛知学院大学, 歯学部, 招へい教員 (40749892)
岩村 侑樹 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (90783035)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | レーザー / 歯周治療 / a-PDT |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、ICG含有PLGAナノ粒子の作成に関して、安定して作成できるようになり、治療の流れにそって、手順を確認した。5名の患者で予備実験を実施した。手順に従って作成したICG含有PLGAナノ粒子は、効力について、Sasakiらの方法に準じて検査した後、一回の投与量で遠心管に秤量・分注し、ロット番号を付与して、冷暗所に保管する。使用に当たっては、滅菌蒸留水に溶解し、5分以内に2.5mLシリンジにルートクリンニードル(30G)にて歯周ポケット内に注入することとした。 予備実験では、局所おけるPDT処置による、歯周ポケット局所の細菌に対する影響を調べることを目標とし、有害事象の有無について調査した。さらに、術前術後の細菌の影響について、基礎疾患の有無がどの程度影響するかを検討した。その結果、遊垣事象について、レーザー照射自体については、2W、duty cycle 50%の出力で、エアーを併用することで、痛み、歯肉表層の変化などの有害事象は認められなかった。 基礎疾患の有無による、細菌数の変化に関して、糖尿病のコントロールの悪い患者(Ha1c:8.2)と抗癌剤の投与を受けている患者と健常者について予備実験した。基礎疾患のある被験者おいては、ポケット内細菌数に大きなばらつきがあり、術前術後の比較ができないことが明らかとなった。また抗癌剤を服用中の患者においても、ポケット内細菌数が健常者に比べ少なく、被検者として適さないことが確認された。 盲検化手順、外来にてPDT処置を行う担当者と、研究室にて、生細菌数をカウントする担当者を分け、直接PDT担当者、細菌評価者の動線を分けることで担保する系を構築した。 この予備実験をもとに、特定臨床研究審査をうけるべく、書類を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験が終わり、研究計画を修正した。特定臨床研究に該当するため、現在臨床研究審査依頼を外部の審査機関に依頼すべく申請書類を作成し、審査料をどこから捻出するか、大学と交渉中である。 また、cobit-19による診療制限があり外来診療を制限つきとなり、メインテナンス患者を対象とした本研究では、不急に該当するため、患者予約がだいぶ先にずれ込んでいることも一因である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究審査を受け、速やかにその計画に沿って、患者の登録を進めるべく、研究協力する臨床医を増やすこととし、研究計画を立て直した。
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Causes of Carryover |
Cobit19による診療制限による、被検者の募集が滞っており、また臨床研究審査を受ける必要となり、その審査を受けて始めた。予算については審査料に一部予算を使うことなどを含め、大学の財政部と折衝中である。5月末の段階で、非常事態宣言解除となったが、まだ外来診療は通常に復帰していない。当面、外来はデンタルチェアーを一つお気に使うよう病院から依頼されており、患者予約の間隔は単純計算で2倍に伸びることとなるため、計画自体長期に亘ることが予想される。現時点では、画像診断部の体制がまだ定まっておらず、診療予約が、2倍に伸びるのかどうかも不確かな状況であるが解消でいしだい通常の計画通り実行する。
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