2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K09623
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
鷲尾 薫 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50514486)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インプラント / 細胞シート / 歯周組織新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに開発検討を行ってきた歯根膜細胞付着型インプラントについて、生体内で長期間保存させた場合でもインプラント周囲に歯周組織様構造が維持されるか検討を行った。結果、最長でインプラント体移植後50週間保持され、その周囲には炎症が発生していないことが確認された。実験群ではインプラント体の骨性癒着は認められず、線維性組織は歯根膜組織に類似して多方向へ走行している様子が一部で確認された。一方、細胞を付着させないコントロール群においては従来法で見られる結果と同じく骨性癒着が認められた。よって、本法はインプラント周囲に歯周組織様構造を長期間保持し、この組織によりインプラント周囲炎を制御する機能があることが示唆された。インプラント周囲炎はその埋入後5年から10年で約半数の患者に惹起される症状であるため社会的問題となっている。根本的解決策の開発が喫緊の問題となっており、本開発はこの点において意義があると考える。本研究の骨子については2015年より特許申請を行っており、本年度に日本、欧州、米国にて特許取得された。 一方で本法は更なる改善が必要であることも再認識された。上記移植実験では6本中3本が経過観察中(アバットメント装着時)に脱離が確認されている。本法においてインプラント体を生体内に確実に生着させるには共移植した歯根膜細胞シートから早急にセメント質形成を誘導させることが重要であると考え、現在、他大学との共同研究を行っており、セメント質新生を効率的に誘導する歯根膜細胞の培養方法を検討し、その有効性について実験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた長期移植の検討を終了させることができた。培養方法の検討についてはパイロット試験のみ実施したところであるが、条件検討含め次年度に検討を継続的に行う。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで開発してきた歯根膜付着型インプラントにおいて、生体への生着性を改善させるため、歯根膜細胞からセメント質様組織を効率的に誘導する培養条件について引き続き検討を重ね、その有効性を評価する。
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Causes of Carryover |
前年度に高額な実験動物の購入を行い、本年度は小動物のみの購入であった都合、費用が抑えられたため。また、コロナウィルス流行により3月開催予定であった学会がWeb開催となることが決定し、旅費が発生しなかったため。
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