2020 Fiscal Year Research-status Report
骨格筋fMRIを用いた舌内部における筋機能分布の3次元解析
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18K09675
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 哲史 東北大学, 大学病院, 講師 (50400263)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 舌 / mfMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、被験者の頭頚部MR画像からテンプレート画像を独自に作製し、そのテンプレート画像に対して空間的標準化を行うことで解析精度を向上させる手法を開発した。今年度は、この解析方法を舌内部の筋活動分布解析に応用するために、舌運動を対象としたMR画像の撮像を多数行う予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、感染リスクの高い口腔内への舌圧測定装置の挿入が困難となり、解析対象となるMR画像の撮像をほとんど行うことが出来なかった。 そこで、筋活動解析の更なる精度向上を目的として、脳画像解析方法を参考としながら、新たなMR画像解析方法の検討を行った。まず、同一被験者に同一タスクを複数回行わせ、その度にタスク前後のMRI撮像を行い、被験者内でのRegistrationとSPM解析を実施することによって、被験者内でのデータの信頼性を高める。そして、被験者毎に算出されたコントラスト画像を利用して、被検者間の空間的標準化と統計解析を行う手法を考案した。過去に撮像したテストデータを用いて、上記解析方法を実施したところ、被験者毎の筋活動分布を統計学的に算出した上で、被験者群の活動様相を検討できる可能性が高いことが判明した。 本研究課題における技術的なポイントとなる、頭頚部MR画像のテンプレート画像への空間的標準化と統計マッピングの応用による筋活動分布解析については、方法論を主とした英語論文を作成して投稿し、学術雑誌にオンライン掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、舌圧計を利用して舌運動を対象としたMR画像の撮像を多数行う予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の流行に伴い、感染リスクの高い口腔内への舌圧測定装置の挿入が困難となり、解析対象となるMR画像の撮像をほとんど行うことが出来なかった。解析対象である舌運動を対象としたMRI撮像が未実施であるため、本研究課題の進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の流行状況に応じて適切な感染対策を行うとともに、ワクチン接種済みの医療従事者を中心とした被験者を選定することによって、可及的にリスクを低減したMRI撮像を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行により、感染リスクの高い口腔内への器具挿入を伴うMRI撮像を行うことが出来なかったため、撮像に関わる費用や、その後の解析およびデータバックアップに関わる費用などが不要となり、次年度使用額が発生した。次年度からは、本研究課題の目的である舌運動を対象としたMRI撮像と解析を再開するため、次年度使用額はMRI撮像に関連する機材の購入や、その後の解析やデータバックアップに関わる器材の購入にあてる予定である。
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