2018 Fiscal Year Research-status Report
過硝酸溶液を用いた新規殺菌方法のインプラント周囲炎治療法への応用
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18K09685
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江崎 大輔 九州大学, 歯学研究院, 助教 (10608970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都留 朋子 九州大学, 大学病院, 医員 (40823612)
松下 恭之 九州大学, 大学病院, 准教授 (60159150)
鮎川 保則 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50304697)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インプラント / PNA / 殺菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の研究でPNAのS.gordniiに対する効果は明らかにされており、今回の実験では、より口腔内の状態に近い状態の細菌感染したチタン表面に対するPNAの殺菌効果を評価し、さらなるインプラント周囲炎治療への応用を検討することを目的とする。チタン表面に形成したバイオフィルムに対する新規殺菌方法の開発を行うために、チタン表面上でStreptococcus mutans(S.mutans)のバイオフィルム形成モデルを作製し、PNA溶液と各種消毒薬の殺菌力の評価を行う。さらに、歯石およびセメント付着状態そしてファインバブル使用時でのPNA溶液と各種消毒薬の殺菌力の評価を行う。 この研究を行うことにより、インプラント周囲炎に感染したインプラント表面の細菌を殺菌、かつ正常細胞への影響が小さい安全な消毒薬の開発への一助となり、最終的にはインプラント周囲炎罹患率を減少させ、口腔内の長期的な安定に寄与する一端となると考えられる。 アルミナサンドブラスト処理(RS(rough surface)群)したTiディスクに対して、強固なバイオフィルムを形成することで知られる口腔内細菌であるStreptococcus mutansの培養を行う。その後、Tiディスク表面に対し、生理食塩水(S群)、クロルヘキシジン(CHX群)およびPNA(P群)の3種類の薬液を作用させ、走査電子顕微鏡(SEM)を用いた表面形態評価、Real-time PCR 法を用いた遺伝子定量解析、Colony forming unit(CFU)を用いた生菌数の評価、及び菌体外多糖類(EPS)の評価を行い、除菌効果の検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、過去の研究と異なる菌種の培養法および軟組織関連細胞の培養などが進められた
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Strategy for Future Research Activity |
チタンディスク上で培養したS.mutansのバイオフィルムに対するPNAの殺菌効果(歯石様物質,セメントあり)をSEM(表面形態評価)、PCR(遺伝子定量解析)、CFU(生菌数の評価)、EPSで評価を行う
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Causes of Carryover |
海外出張旅費のレートの関係で残金がでたが、ほぼ予定通りに使用している
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