2020 Fiscal Year Research-status Report
骨形成におけるフェロトーシス抑制機構の解明と生体材料への応用
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18K09686
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
渡邊 郁哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00274671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
バラネザハド アリレザ 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (00608870)
尾立 哲郎 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (70513167)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フェロトーシス / 細胞死 / エラスチン / フェロスタチン |
Outline of Annual Research Achievements |
フェロスタチン-1は、癌細胞のフェロトーシス経路における細胞死のよく知られた阻害剤であり、この試薬は、MC3T3E1骨芽細胞でも使用され、細胞分化試験でエラスチンが誘導する細胞死に影響を与えた。 また、以前に、フェロスタチン-1が骨芽細胞の生存率にドーピング効果があることを発見した。 25μMを超えるフェロスタチン-1は悪影響を及ぼし、細胞死を回復することができなかった。 フェロトーシス経路では、Caが重要な役割を果たす。したがって、フェロスタチン-1は骨芽細胞の分化にプラスの効果をもたらす可能性があり、骨の石灰化が調査された。言い換えれば、細胞へのドーピング効果のためにフェロスタチンの量を制御できれば、次に、経路でのカルシウム放出は、骨細胞の石灰化と分化を改善する可能性があります。細胞を播種し、切断前にインキュベートした。 増殖した細胞は、分化培地を使用してサンプル上で培養された。ロスタチン-1の骨形成ドーピング能力は、0、1、5、10、20μMのフェロスタチン-1を骨芽細胞に添加することによって調べ、ALP活性を16日後に測定した。 ALPの結果は、フェロスタチンの量が多いほど、細胞がより分化することを示し、また、25uMエラスチンおよび5uMフェロスタチン-1と混合した25uMエラスチンで培養した細胞についてALPを測定したところ、16日後のALP結果はそれらの間に有意差を示さなかった。したがって、5uMフェロスタチン-1と25uMエラスチンの混合物は分化を促進していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フェロスタチン-1が骨芽細胞の細胞分化をドーピングしていることが解った。また、エラスチンによって誘発されたフェロトーシス(調節された壊死)細胞死がフェロスタチン-1によって停止することも分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
フェロスタチン-1は骨芽細胞の分化にドーピング効果があることが解った。フェロスタチン-1の骨形成能力の増加を確認するために、PCR検査を行う予定である。フェロスタチン-1が20uMを超えると悪影響がり、細胞死を回復できなかったので、 0、5、10、および20uMのフェロスタチン-1が細胞に追加し、Runx-2の様々な期間でのPCRテストを行う予定である。 また、骨結節の形成をアリザリンレッド実験によって検証する予定である。
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Causes of Carryover |
学会の中止などで旅費の執行ができなかったため、次年度使用額が生じた。翌年度分として請求した助成金は物品費と人件費・謝金に使用する計画である。
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