2019 Fiscal Year Research-status Report
軟質リライン義歯のホームケア方法確立のための微生物学的・形態学的検討
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18K09690
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
上田 貴之 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20366173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竜 正大 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (20549985)
和田 健 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (70755016)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 可撤性義歯 / シリコーン系軟質リライン材 / 義歯清掃法 / 義歯洗浄剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
<目的>義歯清掃には機械的清掃と化学的清掃があり、どちらか一方より両者を行う方が清掃効果は高い。しかし、清掃法によっては軟質のリライン材表面が粗造になり、口腔微生物が付着しやすくなるため、表面を粗造にしない義歯清掃が望まれる。機械的清掃ではスポンジ刷掃、化学的清掃では中性過酸化物系義歯洗浄剤の使用が、シリコーン系軟質リライン材表面粗さの増加が少ないことを明らかにしてきた。しかし、両者を併用した際の影響は明らかではない。軟質リライン材表面を粗造にしない義歯清掃方法を明らかにするため、スポンジ刷掃および中性過酸化物系義歯洗浄剤の使用がシリコーン系軟質リライン材の表面粗さに与える影響を評価した。 <方法>シリコーン系軟質リライン材は、ジーシーリラインⅡソフト(ソフト)とソフリライナースーパーソフト(スーパーソフト)を用いた。中性過酸化物系義歯洗浄剤に1,440時間(6ヶ月相当)浸漬した群(I)、スポンジの刷掃を50,000回刷掃(6ヶ月相当)行った群(S)、洗浄剤浸漬後にスポンジ刷掃を行った群(D)の3群で比較を行った。各群の算術平均高さ(Sa),最大高さ(Sz)を計測し、Kruskal-Wallis検定後、Munn-WhitneyのU検定を行い、Bonferroni補正した(α=0.05)。 <結果>ソフトのSaはIで2.5±0.5μm、Sで2.3±0.2μm、Dで2.4±0.2μm、SzはIで64.8±6.7μm、Sで60.9±13.7μm、 Dで68.4±9.8μmであった。Sa、Szともに、すべての群間で有意差を認めなかった。スーパーソフトのSaはIで2.7±0.5μm、Sで4.2±0.3μm、Dで4.4±0.8μm、SzはIで64.8±6.7μm、Sで115.5±22.9μm、 Dで121.0±11.3μmであった。Sa、Szともに、I‐S間、I‐D間に有意差を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に問題は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り実施する。
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Causes of Carryover |
軽微な残高であるため、来年度に合わせて使用する。
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