2019 Fiscal Year Research-status Report
Development and application of high strength 3D printing denture base materials
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18K09693
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
新保 秀仁 鶴見大学, 歯学部, 助教 (40514401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 力廣 鶴見大学, 歯学部, 教授 (10223760)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人工歯 / ナノジルコニア / 3Dプリンティング / CAD/CAM |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ジルコニア配合3Dプリンティング材料の開発:30%ZrO2にて30wt%MEK分散液含有3Dプリンティングレジンを製作するためにMEK/MeOHを溶剤とし,容量(割合)の決定を行った.15,25,35,46%MEK/MeOH溶液を作成し,ナノジルコニアを分散させた後,紫外線硬化型アクリル系レジン(DENTCA Teeth, DENTCA)と混和し,溶剤のみを除去し,ジルコニアの分散性,飽和性等を検証した.その結果46%MEK/MeOH溶液は30%ZrO2を溶解することが可能であった. 2.ジルコニア配合人工歯の製作:人工歯はクワトロブレードタイプの硬質レジンをラボスキャナーにてスキャンし,得られたSTLデータを基に30%ZrO2含有紫外線硬化型レジンを3Dプリンタ(Form2, form lab)にて造形し,スキャン精度を比較した.造形精度をスキャンしたSTLデータと3Dプリントされた人工歯は有意差を認めたが,造形後のジルコニア配合#DPレジンと3DPレジンでは差異を認めなかった. 3.アクリルレジンとの接着性に関して:①高圧縮レジン(以下ミリング),②UV硬化型3Dプリンティングレジン,コントロールとして従来法である③常温重合型レジン を用いて 製作した板状試料に即時重合レジン築盛し,引張試験用のアクリル棒を植立した後に引張試験を行った.表面処理条件はジクロロメタン,シランカップリング処理およびコントロールとして未処理(以下U)の3種類とした.修理に使用されている分液タイプのアクリルレジンとCAD/CAM用レジンの接着強さは流し仕込みレジンと比較して有意に低く,臨床応用するには不十分であると考えられた.また,接着の表面処理材として使用されるジクロロメタン処理やシラン処理は3DP,ミリングともに有効であったものの,流し込みレジンと比較して明らかに処理効果が低かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
濃度を決定し,年始に納入予定であったが,コロナの影響でZr2MEK分散液製作業者のラインがストップし,準備することができなかった.また,摩耗量を体積喪失量およびスキャンデータの重ね合わせで検証する予定であったが,当講座には画像マッチングソフトがなく,三井化学株式会社にて計測予定であったが,コロナの影響により外部立ち入り禁止となり,計測することができなかった.また,ビッカース硬さに関しても同様の理由で遅れがでている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在コントロールとして3Dプリンティング用人工歯材料の摩耗に関して本学既設の荷重型摩耗試験機にて2体摩耗試験として行っている.今後,分散溶液作成業者の再開後,0%,90%のジルコニア配合溶液を発注し,造形,理工学的性質,摩耗試験を行っていく.また,摩耗後の変化を確認するために計測機器が設置されている研究所が再開後,計測を開始する.
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Causes of Carryover |
分散溶液の溶媒の割合を決定すのに時間を費やしたことに加え,年度末にコロナの影響によって当初予定していた納入や遅れたことが要因と考えられる. 分散溶液を作成している業者が再開後に60%,90%ジルコニア配合溶液を製作する.また,三井化学研究所にてSTLデータによる摩耗量体積量の計測を行う.
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Research Products
(2 results)