2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of the CAD/CAM abutment system using the glass fiber enhancement type resin block
Project/Area Number |
18K09698
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒井 良明 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (10301186)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ジルコニアコア / CADCAM / 即日修復 / 口腔内スキャナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,間接法でのワンピース構造のダウエルコアを即日製作するための臨床システムの構築を目標とした. 初年度に構築したレジンブロックによるCADCAMダウエルコアシステムに加え,2年度はジルコニアブロックを使用しての支台築造システムの臨床フローの構築を模型上で検証し,実現の可能性や問題点の抽出を行った.外来チェアサイドで歯列模型上のレジン歯に対して支台築造形成を行い,通法通りシリコン印象剤にて築造印象採得を行った.その後印象材をチェアサイドの口腔内スキ ャナを用いてスキャンし,技工室のPCにデータを学内LANを使って転送した.次に担当技工士が,CADソフト上でそのデータを反転し,バーチャルワックスアップを行った.そのSTLデータを技工室のCAM切削機に転送して,既存のCADCAM冠用のジルコニアブロックを切削加工して,シンタリング後ワンピース構造のダウエルコアを製作した.外来のチェアにデリバリーされ,模型上の支台歯に適合させるまでの臨床フローを確認した. 3年度の実績としては,レジンブロックの強化ファイバーの走行をダウエルコア専用に改良する計画については,既に市場がジルコニアに移行してしまったためコストと今後の需要見込みから,製造メーカーによる改良ができなかったため,レジンブロックの使用は断念せざるを得なかった.そこで,ジルコニアブロックでの即日ダウエルコア製作に材料を変更し検討した.新たに導入された口腔内スキャナでは,10mmまでのポスト窩洞をダイレクトにスキャンすることが可能となり,印象採得後に印象内面をスキャンすることなく,より簡便に製作できることが確認できあった.ジルコニアブロックを使用しての即日CADCAMダウエルコアは,即日装着可能であり,経費とチェアタイムを考慮しても十分に臨床応用可能であることが検証できた.今後1年延長して強度と接着性の検証を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたグラスファイバー強化型のレジンブロックの開発については,コストやジルコニアブロックの急速な発展により,いずれのメーカーもダウエルコア専用にブロックを改良してくれるメーカーは現れずレジンブロックの応用は断念し,ジルコニアブロックでの研究をすることになった.ジルコニアブロックを使用しての即日CADCAMダウエルコアは,即日装着可能であり,経費とチェアタイムを考慮しても十分に臨床応用可能であることが検証できた.しかし世界的に拡大した感染症のために,学会での発表や研究者・開発業者との打ち合わせがほとんど中止となり,予定した研究の進捗状況はやや遅れており,研究を1年延長し強度と接着性の検証を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにジルコニアブロックを応用した即日修復可能なダウエルコアの臨床応用が可能なことが判明したので,今後はジルコニアによるポスト部の強度試験とコアの適合試験を行い,最適なポストの太さや長さ,接着方法についての研究を推進する.
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Causes of Carryover |
世界的な感染症の拡大で,研究活動に支障が生じ,研究の進捗が遅れたため,3年度に行えなかったジルコニアポストの強度と接着性の検証について次年度に繰り越して当初の研究計画を実施する予定である.
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Research Products
(1 results)