2019 Fiscal Year Research-status Report
MSCsを用いたオートファジー系を介する高度骨吸収治療法の開発研究
Project/Area Number |
18K09703
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
原田 佳枝 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (60432663)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
末廣 史雄 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (40524781)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / 顎骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢ドナー由来MSC(間葉系幹細胞)の特徴を解析し、オートファジー系の制御による高齢ドナー顎骨由来MSCの組織再生能の回復を目的とした研究である。今年度は、10週と80週齢雄性マウスから顎骨・長管骨・脂肪組織由来MSC採取に成功した。採取した細胞は順調に増殖し、凍結保存後も実験に使用できることが確認できた。細胞はさらに80週齢マウス由来細胞と10週齢マウス由来細胞とも比較し、さらにそれぞれ長管骨・脂肪組織由来MSCとも比較してin vitro解析した。細胞増殖と2週間の分化刺激後の細胞にアリザリンレッド染色(骨分化)とオイルレッド染色(脂肪分化)を行った。その結果、顎骨由来MSCはの80週齢マウス顎骨由来MSCは10週齢マウス由来細胞よりも長管骨・脂肪組織由来MSCと比較した特徴は以下の通りだった。 1.顎骨由来MSCは加齢による細胞増殖抑制は脂肪・長管骨由来よりも生じ難く、80週齢マウス由来細胞の増殖能は10週齢と違いが認められない。 2.アリザリンレッド染色の結果、80週齢マウス顎骨由来細胞の方が10週齢よりも骨分化能が亢進している。 3.オイルレッド染色の結果、10週齢顎骨由来細胞で稀に認められていた脂肪分化が80週齢では全く認められなかった。 と言う傾向が認められた。現在、得られた細胞を用いてオートファジー系の解析を進めている。今後は動物実験への準備を進めていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞採取には成功したが、得られた間葉系幹細胞のオートファジー系の検討が難航し時間がかかっている。今後はRT-PCR等様々な手法でオートファジー系を中心として解析を行っていく。その試薬へ研究費を使用する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞採取は完了し、in vitroの解析の目途はついている。一部解析は研究協力書等に依頼してなるべく早急に進める。今後は動物実験に向け研究を進めていく。
|
Causes of Carryover |
オートファジー系の検出に時間がかかり遅れているため。今後はRT-PCR等一部研究協力者に依頼して迅速に進める予定である。そのために今後試薬など購入する予定である。
|
Research Products
(4 results)