2019 Fiscal Year Research-status Report
Cell biological research for to severe injured lingual nerves due to mandibular third molar extraction.
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18K09751
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
藤田 茂之 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50228996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 格 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70405439)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 智歯抜歯 / 舌神経損傷 / 神経断端種 / アロデイニア |
Outline of Annual Research Achievements |
智歯抜歯時に1%未満の確率ではあるが、残念ながら生じている神経障害の一つに舌神経障害がある。重篤な舌神経障害症例には海外では顕微鏡視下の神経修復術が施行されている。わが国ではまだその実施施設が非常に少ないのが現状であるが我々は既に120症例の重篤な舌神経神経修復術を施行してきた。その手術時に切除した5症例の断端神経腫から抽出したcDNAマイクロアレイ解析を行った結果、損傷のない舌神経の4倍以上の高発現を認めた遺伝子を20種同定した。これらの20 種の遺伝子によって翻訳されるタンパク質に特異的な抗体を用いて、切除した断端神経腫の標本組織を免疫組織学的に解析し、予後良好な症例に飛躍的に多く分布するタンパク質を同定することに成功した。 手術前に重篤な異痛感覚を認めた症例が術後にどの程度改善したのか等の臨床的な回復度の評価結果と、前述の損傷のない舌神経の4倍以上の高発現を認めた遺伝子によって翻訳される蛋白の内、特に著明に増加した5種類のたんぱく質の分布が、神経再生誘導の予後予測因子として重要であるか否かを総合的な検索するために舌神経損傷部位を切除した部位の神経断端部の組織のこの5種類の蛋白を中心とした免疫組織反応を施行し、その相関性の有無を更に検索中である。 またマウスの坐骨神経を用いた神経損傷後・再吻合したモデルで予後の評価を継続研究中である。現在、術後1カ月後、術後2カ月後での坐骨神経での神経再生の程度を組織学的に評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手術前に重篤な異痛感覚を認めた症例が術後にどの程度改善したのか等の臨床的な回復度の評価結果と、前述の損傷のない舌神経の4倍以上の高発現を認めた遺伝子によって翻訳される蛋白の内、特に著明に増加した5種類のたんぱく質の分布が、神経再生誘導の予後予測因子として重要であるか否かを総合的な検索するために舌神経損傷部位を切除した部位の神経断端部の組織のこの5種類の蛋白を中心とした免疫組織反応を施行し、その相関性の有無を更に検索中である。 またマウスの坐骨神経を用いた神経損傷後・再吻合したモデルで予後の評価を継続研究中である。現在、術後1カ月後、術後2カ月後での坐骨神経での神経再生の程度を組織学的に評価を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
損傷のない舌神経の4倍以上の高発現を認めた遺伝子を20種同定し、このうち特に著明に増加した5種類のたんぱく質の分布が、神経再生誘導の予後予測因子として重要であるか否かを検索するべく、総合的な臨床的な回復度の評価結果と、舌神経損傷部位を切除した部位の神経断端部の組織の免疫組織反応との相関性の有無を更に検索中を急ぐ。 更に、マウスの坐骨神経を用いた神経損傷後・再吻合したモデルを確立して予後の評価をできるように継続研究中である。
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Causes of Carryover |
マウスを用いた実験計画に多くの経費が必要になると見込まれこの費用が必要になると見込まれる。
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