2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of new diagnostic criteria for metastatic lymph nodes in oral cancer -Aiming for custom-made diagnosis-
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18K09752
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
鬼頭 慎司 明海大学, 歯学部, 教授 (80347682)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 転移性リンパ節 / 原発巣 / 歯性感染症 / 扁桃腺炎 / 唾液腺炎 / 18F-FDG-PET/CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は核小体蛋白における基礎歯学的アプローチと18F-FDG-PET/CTを用いた臨床核医学的なアプローチを融合して予知性に富んだ口腔癌転移性リンパ節診断システムの開発を目指すものである。現状では口腔癌症例における18F-FDG-PET/CT画像上の頸部リンパ節への18F-FDG集積の程度と臨床的あるいは病理学的な所見と予後が合致しないことが多くある。この不一致や予後の予測困難さを我々独自の患者各個人に対するオーダーメイドの画像診断システムを開発することで改善できるように研究を行っている状態である。 研究方法としては患者の年齢、性別、体重、検査時血糖値、歯性感染症の有無と部位と程度、扁桃腺への18F-FDG集積の程度、甲状腺への18F-FDG集積、個々人におけるリンパ節の大きさ、原発腫瘍の大きさ並びに原発腫瘍とリンパ節のSUVmaxを計測する。これにパノラマエックス線画像、CT、MRI、および超音波検査所見の分析を合せてデータをまとめている。今後は統計学的解析を中心に詳細に分析を加えていく。 具体的にはそれぞれの患者のリンパ節の大きさとリンパ節への18F-FDG集積等の傾向を探り、レトロスペクティブに検討を重ねている。体重とリンパ節の大きさと18F-FDG集積の相関、口腔顎顔面領域の炎症性変化の部位数および18F-FDG集積と頸部リンパ節のSUVmaxの平均値との相関データを作成中である。各患者ごとにまた左右側別に転移性リンパ節と炎症性集積の鑑別の可能性を予想できるように具体的なフローチャートを患者個々人に対してオーダーメイドに作成できるようにデータ抽出と分析を加えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属大学の変更のため、研究環境の整備に時間がかかっている。 移籍先大学での人員不足により負担が増加していた。現在は研究環境を臨床と基礎的研究の両方向から構築中であり、その成果が出つつある。 現在在籍する大学での研究をより効率的に実施できるようにし、悪性腫瘍細胞の安定的な培養、遺伝子および蛋白解析および適切な抗体の使用を通じてデータを出していく。個々の患者の原発巣、血糖値、体重、リンパ節への18F-FDG集積、口腔領域の炎症性変化、大唾液腺への18F-FDG集積および扁桃への18F-FDG集積の分析は予定どおり進んでいる。 今後は基礎的アプローチと臨床的アプローチを出来るだけバランスよく行い、論文作成に向かう予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は現在在籍する大学での研究協力者との連携を密にし、研究時間を確保する。前所属先および研究協力者との連絡と連携を適切な時期に行って研究データの蓄積と取りまとめを行っていく。 現状、個々の症例データ上での原発巣、所属リンパ節及び炎症のSUVmax測定等の臨床的アプローチは比較的進んでいるが、径の小さなリンパ節に関してはMDCTの薄いスライス厚での画像を参照してより正確にSUVmaxを測定する。基礎的アプローチと臨床的アプローチのバランスを取りながら研究を施行していく。 基礎医学的アプローチとしてのnucleolin等の核小体蛋白が悪性腫瘍細胞におけるグルコース輸送と代謝、細胞増殖及びアポトーシスに対してどのような役割を果たしているかを検討する。その上でnucleolin等の核小体蛋白が悪性腫瘍細胞におけるグルコース輸送と代謝、細胞増殖及びアポトーシスに対してどのような役割を果たしているのか、また分子イメージングの対象となりうるかどうかを見極めて判定する。
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Causes of Carryover |
大学を移籍して1年目だった為、研究環境の整備に時間を要している。また、移籍先大学での教員の減少や業務内容の変化を受けて分子生物学的アプローチにやや遅れが出た。今現在は研究環境を整備しつつある。また、安定した実験を行う為に適切な機器、試薬、培地及び統計ソフト等の購入を定期的に行っていく予定である。また、研究成果の発表を行う為の準備と発表(学会発表や論文作成)にて使用していく事となっている。
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[Journal Article] Can the lower rate of CT- or MRI-related adverse drug reactions to contrast media due to stricter limitations on patients undergoing contrast-enhanced CT or MRI?2020
Author(s)
Maeda T, Oda M, Kito S, Tanaka T, Wakasugi-Sato N, Matsumoto-Takeda S, Joujima T, Miyamura Y, Kiyota K, Tsutsumi K, Morimoto Y.
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Journal Title
Dentomaxillofac Radiol.
Volume: 49
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Predicting the therapeutic effect of carbamazepine in trigeminal neuralgia by analysis of neurovascular compression utilizing magnetic resonance cisternography.2019
Author(s)
Tanaka T, Shiiba S, Yoshino N, Harano N, Sago T, Kito S, Matsumoto-Takeda S, Wakasugi-Sato N, Oda M, Joujima T, Miyamura Y, Imamura Y, Morimoto Y.
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Journal Title
Int J Oral Maxillofac Surg.
Volume: 48
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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