2018 Fiscal Year Research-status Report
Standardization of the assessment of the depth of invasion in oral cancer using intraoral ultrasonography
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18K09763
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 孝文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80198845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔癌 / 超音波診断 / 浸潤深度 / 深達度 / 口腔内超音波診断 / 音響カップリング材 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度においては、口腔癌原発巣の浸潤深度[深達度](depth of invasion; DOI)の計測における口腔内超音波診断法の標準化に向けた精度確保のため、超音波診断装置評価用ファントムを購入し、口腔内走査に用いる探触子における画質の最適化を検討した。 さらに、高分子ゲル音響カップリング材を使用して口腔内走査を行った過去5年間の臨床症例(T1・T2舌癌35症例)につき、倫理審査委員会の承認を得たのち(承認番号2018-0031)、口腔内超音波検査によるDOI計測の精度につき、病理組織学的DOIとretrospectiveに比較検討した。対象は男性19例・女性16例、年齢は最高85歳・最低38歳・平均63.3歳、TN分類ではT1N0が19例・T2N0が16例であった。病理組織学的DOIが10 mmをこえる症例は除外した。超音波診断装置には、日立社製HIVISION Preirusとホッケースティック型術中用小型リニア探触子EUP-O54Jを使用した。探触子の表面に高分子ゲル音響カップリング材(タキロン社製ソナゲル・八十島プロシード社製エコーゲルパッド、厚さ3 mmあるいは5 mm)を載せ、食品用ラップで包み、舌癌の表面に接触させて超音波画像取得を行った。DOI計測は、癌の周囲正常粘膜上皮層と粘膜下層の境界部を結んだ仮想線から癌浸潤の最深部までの距離とした。その結果、口腔内超音波検査により計測されたDOIと病理組織学的に計測されたDOIとの相関係数(r)は0.919であり、有意水準p<0.001で統計学的に有意で高い相関が得られた。 本研究の成果は、日本超音波医学会第92回学術集会(2019年5月・東京)及び国際歯顎顔面放射線学会(2019年8月・米国)で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去5年間の口腔癌症例のretrospectiveな検討は順調に行うことができ、T1・T2舌癌の深達度(DOI)計測における口腔内超音波診断の高い精度を、病理組織学的DOIと詳細に比較検討することにより立証することができたと考える。ただし、高分子ゲル音響カップリング材と比較検討を行う予定であった寒天ゲル音響カップリング材のprospectiveな検討については、材料の最適化が遅れており、未達成である。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔内超音波診断法によるDOI計測の標準化において、単施設でのretrospectiveな検討は症例数に限界があること、また施設間での精度のばらつきを低減するための検査手法の標準化を目標としていることから、2019年度は多施設共同でのretrospectiveな検討を開始する予定である。なお、本研究は一般社団法人日本口腔腫瘍学会においてワーキンググループの立ち上げが承認されている。また、企業との共同研究による寒天ゲル音響カップリング材の見直しも着実に進んでおり、2019年度にはprospectiveな検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
物品調達において予定していた一部の医療材料(高分子ゲル音響カップリング材)が研究に必要十分な量が入手できたものと判断され、最終的に1万円の差額が生じたものである。次年度は寒天ゲルカップリング材の検討に用いる予定である。
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Research Products
(4 results)