2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K09776
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
笹栗 正明 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00225898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉賀 大午 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10507784)
中富 満城 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (10571771)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | MSX1 / 口蓋裂 / 低酸素負荷 / フェニトイン |
Outline of Annual Research Achievements |
フェニトインによる低酸素環境下における、MSX1+/-マウスとMSX1 Wild type(WT)マウスでの口蓋裂発生状況を確認するために、フェニトインによる低酸素負荷と母体を低酸素環境下におくことによる低酸素負荷を与えた。フェニトインによる低酸素負荷は胎齢11日から14日の時期に母体にフェニトインを投与した。胎齢11日から12日フェニトイン投与でMSX1+/-マウス4/24で口蓋裂が発生したが、WTでは0/28であった(p=0.0393)。胎齢12日から13日フェニトイン投与でMSX1+/-マウス8/27で口蓋裂が発生したが、WTでは1/27でWTでも口蓋裂の発生を認めた(p=0.0243)。胎齢13日から14日フェニトイン投与でMSX1+/-マウス6/24で口蓋裂が発生したが、WTでは0/31であった(p=0.0046)。胎齢11日から14日においてフェニトイン投与により全ての時期でMSX1+/-マウスにおいて統計学的有意差を持って、口蓋裂の発生率が高かった。以上のことよりMSX1遺伝子変異と低酸素負荷の相互作用が口蓋裂発生に関与していることがわかった。胎齢11日から15日の間、酸素濃度調整機能付き飼育装置にて母親マウスを酸素濃度10%の低酸素環境下で飼育した場合は、MSX1 Wild typeマウスで口蓋裂の発生は0/23でWTマウスでも0/17でありいずれの群も口蓋裂は発生しなかった。このことから、MSX1遺伝子変異に低酸素負荷が加わると、口蓋裂発生の要因になると考えられるが、胎児に不整脈を引き起こすことによって生じる、胎児への低酸素負荷の方がより大きな影響を与えると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた胎児低酸素環境下におけるMSX1+/-マウスとMSX1 Wild typeマウスにおける口蓋裂発生率の違いを確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
胎児組織における組織学的検索を行う。HypoxiprobeおよびBrdUを用いてMSX1+/-マウスとWild typeマウスの低酸素環境下と正常環境下における組織の低酸素状態や細胞増殖活性の違いを検索する。
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Causes of Carryover |
動物実験施設の関係で、動物実験を休止する必要が生じた為、抗体等実験試薬の購入を控えたため。動物実験施設使用再開に伴い、必要物品を購入する計画である。
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Research Products
(2 results)