2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K09776
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| Research Institution | Kyushu Dental College |
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Principal Investigator |
笹栗 正明 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (00225898)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉賀 大午 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10507784)
中富 満城 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (10571771)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | MSX1 / 口蓋裂 / 低酸素負荷 / フェニトイン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１．Msx1+/- 胎仔とMsx1-/- 胎仔における口蓋裂の形態学的比較 ①HE染色による組織学的検索：フェニトイン投与による低酸素負荷によって発症したMsx1+/-口蓋裂胎仔（ヘテロ口蓋裂マウス）では、両側の口蓋突起は正常マウスの口蓋形成時と同様に水平位へと挙上したが、両側口蓋突起が短いため、口蓋突起同士が接触せず、口蓋突起は癒合はしなかった。ヘテロ口蓋裂マウスの口蓋裂は、両側口蓋突起の発育不全によるものであり、挙上障害によるものではないこと考えられた。Msx1-/-口蓋裂胎仔（ホモ口蓋裂マウス）と比較すると、ホモ口蓋裂マウスの口蓋突起も挙上はするが、口蓋突起はヘテロ口蓋裂マウスよりも小さく、左右口蓋突起間は開大していた。
また低酸素飼育群では、ＷＴとMsx1+/- 胎仔で口蓋形成過程に差異は認められなかった。②走査電子顕微鏡による検索：両側口蓋突起間の距離は、ヘテロ口蓋裂マウスよりもホモ口蓋裂マウスの方が広かった。また、ホモ口蓋裂マウスの一次口蓋は未発達であったが、ヘテロ口蓋裂マウスの一次口蓋はホモ口蓋裂マウスの一次口蓋よりも発達しており、正常マウスの一次口蓋に近いものであった。
２．Wild type胎仔、Msx1+/- 口蓋裂胎仔とMsx1-/- 口蓋裂胎仔の低酸素環境下における組織の低酸素状態および細胞増殖活性の検索 ①低酸素マーカーHypoxiprobeを用いた免疫組織化学染色：免疫組織化学染色所見では、Wild typeマウスとヘテロ口蓋裂マウスで染色状態に差はなかった。しかしホモ口蓋裂マウスでは、口蓋突起先端で、Hypoxiprobeの強発現を認めた。フェニトイン投与によって口蓋突起末端が低酸素環境となり、またその差がホモの場合、顕著に表れたと考えられる。②BrdUを用いた細胞増殖活性の検索：Wild typeマウス、ヘテロ口蓋裂マウス、ホモ口蓋裂マウスで、低酸素環境下では、正常酸素環境下と比較して間葉組織、上皮組織ともに有意に陽性細胞数が減少していた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた低酸素環境下でのMsx1+/- 口蓋裂胎仔とMsx1-/- 口蓋裂胎仔における口蓋裂の形態学的比較（HE染色・走査電子顕微鏡）とWild type胎仔、Msx1+/- 口蓋裂胎仔とMsx1-/- 口蓋裂胎仔の低酸素環境下における組織の低酸素状態（Hypoxiprobeを用いた免疫組織染色）および BrdUを用いた細胞増殖活性の検索を行えた。
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| Strategy for Future Research Activity |
１．組織低酸素状態の検索：前年度１Hypoxiprobeによる検索を行ったが、引き続きHif1抗体、VEGF抗体による免疫染色を行い組織の低酸素状態を検索する。
２．Wild type胎仔、Msx1+/- 口蓋裂胎仔における Msx1遺伝子発現部位の検索：Wild type胎仔ではwhole-mount in situ hybridization法、Msx1+/- 口蓋裂胎仔ではX-gal 染色により発現部位の検索を行う。
３．Msx1+/- 口蓋裂胎仔におけるMsx1遺伝子およびBmp4遺伝子発現の検索：頭部サンプルのwhole-mount in situ hybridization法により、遺伝子発現の検索を行う。
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| Causes of Carryover |
動物実験施設の関係で、再度動物実験を休止する必要が生じた為、抗体等実験試薬の購入を控えたため。動物実験施設使用再開に伴い、必要物品を購入する計画である。
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