2019 Fiscal Year Research-status Report
側坐核のアセチルコリン神経活動の制御におけるアドレナリン受容体サブタイプの役割
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18K09777
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
青野 悠里 日本大学, 松戸歯学部, 専修研究員 (50508497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三枝 禎 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (50277456)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アセチルコリン受容体 / 側坐核 / ラット / 脳微小透析法 / 薬理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
中脳辺縁系ドパミン(DA)神経系が投射する側坐核には,青斑核などからのノルアドレナリン神経が入力している。口腔ジスキネジアの特徴である常同性の運動の誘発に関わる側坐核のACh神経の活動性の調節において,側坐核に分布するアドレナリン受容体が果たす役割は不明である。当該年度はα2受容体系薬物が側坐核の細胞外ACh放出に及ぼす効果を指標として,α2受容体がACh神経活動の制御において果たす役割をin vivo脳微小透析法により解析した。実験にはS-D系雄性ラットを用い,側坐核から試料として回収した細胞外液中のACh量をHPLC-ECD法で15分毎に定量した。その結果,ACh量は,α2受容体agonistのUK 14304(300 pmol)の灌流投与で約30%減少し,α2受容体antagonistのRX 821002(600と6000 nmol)の灌流投与で約75%増加した。以上のことから側坐核のACh神経活動はα2受容体刺激により抑制され,α2受容体遮断により促進することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノルアドレナリン神経とACh神経の相互作用に関する研究を推進する上で必要とされるα2受容体系薬物がAChの細胞外放出に及ぼす効果に関する実験を当初の計画通り終えることができた。本研究の成果の一部は,2020年3月に誌上開催した第93回日本薬理学会年会で発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度はこれまでのノルアドレナリン神経とACh神経の相互作用に関する研究を踏まえ,α受容体系薬物の効果のα受容体サブタイプであるα1受容体及びα2受容体の受容体特異性の確認を進めながら,側坐核のACh神経活動制御におけるα受容体サブタイプの役割の解明に取組むことを計画している。 【役割分担】統括,神経化学・行動学・組織学実験の遂行:青野悠里(研究代表者),実験の遂行;渡邉由梨子(研究協力者),川島央暉(研究協力者),齊藤幸治(研究協力者),研究の助言:三枝 禎(研究分担者),J. L. Waddington(海外研究協力者)
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Causes of Carryover |
実験で使用した試薬が予定より安価であったため,7028円を使用せずに残した。
次年度へ繰り越す7028円と次年度経費のうち130万円を実験のための物品費として使用することを計画している。主たる使途は,実験動物,試薬,HPLC消耗品の購入である。このほかに10万円を旅費に充てる予定である。この旅費は,本年度の3月8~10日に札幌市で行われる日本薬理学会年会における研究成果の発表(3泊4日)のために主に用いる。
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Research Products
(7 results)