2021 Fiscal Year Annual Research Report
Application of DTI in dentistry
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18K09784
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
倉林 亨 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60178093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 潤一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40506896)
中村 伸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70323699)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MRI / 口腔 |
Outline of Annual Research Achievements |
拡散テンソルMRI (DTI)は、生体内水分子の拡散の異方性を解析するMRIの手法である。MRIはこれまで主に中枢神経領域の診断に利用されてきたが、最近では末梢神経の損傷をDTIのパラメータの変化としてとらえられることが報告され、今後の臨床応用が期待されている。当該年度は、下顎埋伏智歯抜歯後または歯科インプラント埋入後に下歯槽神経損傷を生じた患者に研究対象者としての協力を依頼して、下歯槽神経のFA値の変化を定量的に評価する臨床研究を計画したが、コロナ禍による患者数の大幅な減少のため、計画を断念せざるを得なかった。そのため当該年度は、本学倫理審査委員会の承認のもと、拡散強調MRI (DWI)を利用した顎骨病変の鑑別診断に関する研究を行った。研究の概要は以下のとおりであった。 対象とした症例は、手術によって病理学的な診断が得られた127例の顎骨嚢胞性腫瘤であった。DWI撮像法はスピンエコー系シングルショットエコープラナー (SS-EPI)法とし、撮像パラメータは次のとおりとした: TR/TE= 3300/88 msec、FOV=230x173mm、matrix 128x96、スライス厚= 4mm, intersection gap 1mm。DWI撮像には10個のb値 (0-1500s/mm2)を用いた。撮像後、ADC map上で円形ROIを設置してADC値の計測を行った。以下の結果を得た。1) 歯原性角化嚢胞と含歯性嚢胞のADC値は単嚢胞型エナメル上皮腫と比較して有意に低かった。 2) 歯原性角化嚢胞と含歯性嚢胞のADC値には有意差は見られなかったが、他のMRI所見を加味することによって、多くの症例で鑑別が可能となった。 以上の結果から、顎骨病変に対するMRI検査では、DWIを追加することによって診断能の一層の向上が期待できると考えられた。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Postoperative morphological changes over time of vascularized scapular bone used for mandibular reconstruction: A retrospective cohort study.2021
Author(s)
Mochizuki Y, Marukawa E, Harada H, Kinoshita N, Nakatani R, Oikawa Y, Hirai H, Tomioka H, Yoda T, Nakamura S, Kurabayashi T.
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Journal Title
J Plast Reconstr Aesthet Surg.
Volume: 74
Pages: 1984-1990
DOI
Peer Reviewed
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