2019 Fiscal Year Research-status Report
多施設共同前向き研究による舌癌予防郭清の適応決定と転移関連バイオマーカー検索
Project/Area Number |
18K09818
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 浩 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10273103)
柳本 惣市 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (10315260)
桐田 忠昭 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 舌癌 / 予防的頸部郭清 / 深達度 / quality of life / 多施設共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
cN0舌癌の頸部リンパ節の治療態度については、予防的頸部郭清を推奨する考えと、頸部転移が出現した時点で頸部郭清を行うとする考え(wait and see policy)の両者がある。近年、予防的頸部郭清群のほうが全生存率が有意に向上したとするランダム化比較試験の結果がインドから報告され、腫瘍の深達度(DOI)が4mm以上の場合は予防的頸部郭清を推奨するという立場の論文も散見される。一方で、日本ではCTや超音波検査なども併用しながら、厳密な経過観察が可能であることから、wait and see policyをとる施設も少なくない。 本研究は日本口腔腫瘍学会共同研究員会の協力研究として位置づけられている研究で、全国の口腔腫瘍学会研修施設との共同研究により、舌癌cN0症例の頸部の治療態度の妥当性を検討する、多施設共同前向き観察研究である。予防的頸部郭清施行の有無は各施設の方針により行うこととし、共通の経過観察を行うことにより、予防的頸部郭清は全生存率向上に寄与するのかどうか、また予防的頸部郭清により患者のQOLにどのように影響するかを明らかにすることを目的としている。 現在まで約300例の登録があるが、目標症例数800例の37.5%にとどまっている。各施設に対して2週に1度、メールにて登録症例数などの情報を発信することにより、登録数の増加を依頼しているところである。 また、転移に関するバイオマーカー検索についても、現在組織切片を収集中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例登録が当初の予定より遅れており、2年経過時点で目標症例数800例の約37.5%の収集率となっている。現在登録症例の増加を各施設に依頼しているところである。
|
Strategy for Future Research Activity |
症例登録が予定より遅れているので、2週に1度メールにおいて症例登録状況を各参加施設に送信し、一層の症例登録の推進をはかりたい。
|
Causes of Carryover |
今年度予定していた研究打ち合わせが新型コロナ肺炎のため中止となり、繰越となった。次年度に延期された打ち合わせ会で使用する予定である。
|